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  • 2022.06.18

骨粗鬆症と運動(在宅ワーカーは気を付けるべし!)


「骨粗鬆症」は皆さんよく聞いたことがあると思います。文字通り骨が粗くなって強度が著しく低下し、すぐに骨折しやすい状態になっている事です。

しかし、当事者でない限り改めてそれを予防しようと考える人は少ないでしょう。特に高齢者で無い限りは。

結論から言うと、筋トレしてよく食べる事が骨粗鬆症の予防に繋がります。

今回は、どんな人がなるのか、原因は何なのか、どう予防したら良いのかを紹介します。

 

どんな人がなりやすいのか

論より証拠で、まずは下図を見てください。

  • 加齢。年齢を重ねるごとに増加。
  • 特に女性に多い。およそ患者の80%が女性。
  • 閉経したあとに発症してくる。
  • 60代では30%以上、70代では40%以上の人が骨粗鬆症になっている。
  • 栄養不足。胃の切除や吸収不良など。
  • 身体活動量が少ない。病気や怪我などで身体を動かせない人。

などです。

見た目から言えば、女性で細身の人ほどリスクが高いのかなと考えられます。

原因

  • 閉経

女性ホルモンのエストロゲンは骨が溶け出すのを抑える役割があります。閉経によってエストロゲンの分泌量が著しく低下するのは自然の摂理ですが、それによって骨が溶け出やすくなっています。そのため前出のデータのようになるのです。

これは女性なら誰しも訪れる問題です。

  • 栄養不足

栄養は骨を作る材料になります。なので慢性的に食事の摂取量が少ない場合は特にリスクは高いです。高齢になってくると食事量も徐々に落ちてきますからね。

ただ、カルシウムをやみくもに摂れば良いわけではなく、マグネシウムとの比率が大事です。Ca:Mg=2:1が望ましいとされています。

  • 運動不足

骨は力学的ストレスを受けると、それに抗うように骨密度が成長します。まさに筋肉のようです。力学的ストレスを受けないと溶け出してしまう方が上回ってしまいますので、骨密度が低下していくことになります。

力学的ストレスとはここでは簡単に「重りを持ち上げる」と考えておいてください。

 

予防と改善方法

前述の原因を見れば大体どうすれば良いかがわかります。

シンプルに言うと、よく食べて、よく運動してください、ということになります。

運動はジョギングやエアロビクスなどでも骨密度は増加します。地面から浮いて着地する事で、小さい衝撃が繰り返し骨に与えられます。それを受けて骨は成長します。

筋力トレーニングの場合、しっかり負荷をかけてあげる必要があるようです(約80%)。

負荷が弱いと反応しないとされています。(本当に筋肉と同じような反応ですね)

ジョギングやエアロビクスなどは主に股関節周りの骨の強化を促進します。筋力トレーニングは全身の骨(有酸素性運動では刺激の入りにくい脊柱や上肢にも)に刺激を与えます。

従って、有酸素性運動と筋力トレーニングを複合的に行うのがもっとも望ましい方法だと考えられます。

筋力トレーニングは最初は軽い重さで少しずつ身体を慣らして、1~2か月後には充分な負荷を取り扱うと傷害の予防と効果を期待できます。

筋力がつくことで転倒もしにくくなり、骨折リスクはより低下すると考えられます。良いことずくめです。

ウォーキングだけでは骨量は改善されないようであるが、骨量の減少を抑えることができる。実際、体重を支える運動が効果的であるためには、重要な地面反力を決定するのに有効な機械的強度に達する必要がある。筋力と抵抗の運動:負荷をかける運動(ウェイトリフティング)…これらの運動は極めて部位特異的であり、刺激された体の部位でのみ筋肉量と骨密度を増加させることができるようである。

まとめ

  • 骨粗鬆症は特に女性は注意が必要。
  • 予防のために乳製品や大豆、海藻、タンパク質も充分摂る。
  • 運動は骨密度強化や転倒の予防などが期待でき、非常に効果的な手段なので是非取り入れたい。

※すでに骨粗鬆症患者の方は必ず医師に相談して許可を得てください。現在は健康で将来的な骨粗鬆症を予防されたいという方は、運動指導の専門家に相談すると良いでしょう。(ジムのインストラクターよりもパーソナルトレーナーが望ましい)

在宅ワークで運動量が不足する人が増えています。そのような習慣では筋肉も骨もみるみる減ってきます。これらをもとに戻すのはかなり根気のいる作業になります。

今の状態を維持(もしくは緩やかに増加)させる方が簡単です。

是非早めの対策を

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参考文献

The Effectiveness of Physical Exercise on Bone Density in Osteoporotic Patients

骨粗鬆症患者のための運動介入/NSCA JAPAN Volume 21, Number 1, pages 15-21