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  • 2019.06.10

しゃがめる事の大切さ

こんにちは。トレーナーの佐藤です。

皆さんは膝を抱え込みながらペタッと地面にしゃがむことが出来ますか?

恐らくその場でしゃがみこめない方は少なからずいるのではないでしょうか。

その場でしゃがみこめないということですが、意外と沢山の悪影響が身体にあるのです。

今回は、何故しゃがめないのか?それによってどういう影響があるのか?を解説していきたいと思います。

 

何故しゃがみこめないか?

これは、ふくらはぎの筋肉が硬い可能性があるからです。

もちろんそれだけでなく、身体の構造的に厳しい方はいらっしゃいますが、ほとんどはふくらはぎの筋肉の柔軟性低下が原因の方が多いです。

ふくらはぎの筋肉は2つあります。

「ヒラメ筋」と「腓腹筋」の2つの筋肉です。

それぞれ役割は似ているのですが、特にヒラメ筋が硬いと深くしゃがめないということが分かっています。

(厳密に言うと、「ヒラメ筋」と「腓腹筋」はついている場所が違うことや役割が違うからです)

ヒラメ筋・・・膝の関節をまたいでいない

腓腹筋・・・膝の関節をまたいでいる

 

何故ヒラメ筋が硬いと深くしゃがめないのか

それは足首が正常な範囲で動いてくれないからです。

スクワット等下半身のトレーニングを行うとき、しゃがみ込む動きが要求されます。

しゃがむときは、足首が曲がります。

具体的には足がスネの方(スネが足の方)に倒れます。

この時、ふくらはぎの筋肉、特にヒラメ筋が引き伸ばされるのです。

しゃがむ深さが深いほど、ヒラメ筋が伸ばされるので、この筋肉が硬いと深くしゃがめなくなります。

 

しゃがめないことがどうしてよくないのか。

他の部位である膝や股関節や腰が無理矢理その動きを代償してしまうのです。

するど悪いストレスが膝・股関節・腰にかかってしまいます。

その悪いストレスの積み重ねで痛みが出たり、靭帯や半月板の損傷、腰痛にまで繋がってしまう可能性があります。

一例↓

今回は足首にスポットを当てていますが他の関節も正常な範囲で動かないとどこかしらにストレスが加わり、怪我や痛みの原因になってしまいます。

 

筋肉が柔らかいほど良いのか?

正常な範囲というとあまり動きが良くないことはイメージがつきやすいのですが、実は柔らかすぎることも良くないのです。

柔軟性が良すぎることで受ける恩恵ももちろんありますが、正常な範囲を超えて過剰に関節が動くと関節にストレスがかかってしまいます。

TVなどのスポーツニュースで柔軟性に秀でているアスリートが取り上げられることがしばしばありますが、必ずしも皆さんがあのレベルの柔軟性を獲得してもパフォーマンスの向上や身体に良いか、というと違います。

ストレッチはキツイところでやり過ぎたり、正しい方法を知っていないと身体を傷つけてしまいますので、その点には注意していきましょう。

足首の柔軟性(しゃがむ為に必要な柔軟性)を獲得する為にヒラメ筋というふくらはぎの筋肉に対してアプローチ(簡単に言うとほぐす)する必要があります。

ストレッチもしくはフォームローラーという短い筒のようなものでほぐします。

ストレッチポールのような長い筒がある方はそれでも大丈夫です。

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【ふくらはぎのほぐし方紹介】

早速ほぐし方を紹介します!

ストレッチの場合

①壁に向かい正対する

②足を前後に開き伸ばしたい方の足を前に置く

③前の足は膝を軽く曲げて壁と隙間を15cmくらい離す

④前の足の踵が浮かないようにしながら前に置いた足に体重をかけて膝を壁に近づけるようにふくらはぎの筋肉を伸ばす

⑤痛気持ち良いくらいの強度で30秒間静止

⑥これを左右2~3セットずつ繰り返す

フォームローラーの場合

①フォームローラーを床に置く

②床に座りフォームローラーの上にほぐしたい方の脚を乗せてふくらはぎにあてる

③両手で上半身を支えながらふくらはぎに圧をかけて上下に30秒間転がす

④これを左右2~3セットずつ繰り返す

※身体を支えている肩に痛みが出る場合は無理をせず出来る範囲で行いましょう

※いずれも呼吸を止めずに痛気持ち良いくらいの強度で行いましょう

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最新の調査によるとこれらを週3回、4週間程度継続して行えばふくらはぎの硬さが取れて足首の柔軟性が良くなるとされています。

明確にどのくらいで効果が出るか発表されているので3日坊主の方でも励みになりますね。

後は、ふくらはぎの筋肉が張っている方は、ふくらはぎの筋肉を使い過ぎてしまう傾向にもあります。

本来ならお尻の筋肉を使って下半身を支えなければいけにところをお尻の筋肉が上手く機能していないせいで他の部位の筋肉が頑張ってしまうのです。

すると、どんなに頑張ってお尻を鍛えても足は細くなりにくいのです。

猫背の話でも言いましたが、過剰に使っている筋肉をほぐしてから上手く機能していない筋肉に対して刺激を入れるような運動をしないといけません。

◯◯を鍛えるにはコレ!!というようなことはメディアでも沢山取り上げられていますが、しっかりと過剰に張っている筋肉をほぐして身体をニュートラルな状態にしてから鍛える必要がありますね。

IGFでは単なる方法論ではなく、お客様に合った解剖学・生理学に基づいた運動プログラムを処方しアプローチしていきます。

ふくらはぎの話から少し脱線してしまいましたが、今回の話で伝えたかったことはペタッとしゃがめないことの身体に及ぼす悪影響と正しい関節の可動域の大切さです。

将来起こりうるヒザ痛の予防の為に今日から上記のストレッチを試してみてください。

今回の話はしゃがめない原因がふくらはぎにあると断定したケースの紹介です。

他にも様々な原因が考えられますので専門家にみてもらっていない方はご注意ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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※参考文献

・MOVEMENT Functional Movement Systems

・NSCAジャパン機関誌