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  • 2022.03.01

【筋肉を付けたい】高齢者でも筋肉はつく!若い人はもっとつく!

日本にはダイエットを目的としたジムが数多くあります。

毎年、様々なダイエット法が生まれていることから、人々にとってダイエットは永遠のテーマなのかもしれません。

一方で世の中には筋肉を付けたい、細身なのがコンプレックスと考えている人も多いのも事実です。

しかしながら、筋肉を付けたい、体力をもっと効率よく上げたいという方の為のジムというのは少ないです。

そういった方の為にも、今回の記事は有益な情報となると思います。

ちなみに、ほとんどのジム(フィットネスクラブ)は場所を貸しているだけなので、お客様が上記の目標達成を目指す場としては最適とは言えません。※間違っているという意味ではありません。

 

筋肉が少なすぎる状態を表すサルコペニア

筋肉は加齢とともに減少します。

近年、医学界では「サルコペニア」というワードが良く出てくるようになりました。

サルコペニアを簡単に言うと、筋肉量の著しい減少で、握力、歩行速度が低下している状態です。

AWGSが定めている定義

  • 歩行速度が遅い(0.8m/s以下)
  • 握力が男性:26㎏未満/女性:18㎏未満

上記いずれか又は両方に該当し、

  • SMI(筋肉量)が男性:7.0㎏/㎡、女性5.4㎏/㎡

に該当する場合、とされています。

※筋肉量はDXA測定時

 

SMIとはBMIのようなもので、筋肉量で計測した指数です。

BMIでは脂肪も含まれた計算になるので、筋肉が無くても脂肪が多い肥満の人であれば高く出てしまうため、それを除いた数値で筋肉量が十分あるかを評価します。

 

体重が軽すぎると死ぬ確立が極めて高くなる

体重が軽いとどうなるのか?という点についてですが、簡単に言えば「死亡率が極めて高まる」というデータが出ています。

このようにBMIが21未満~低くなるほど死亡率が高まります。(1)

そして27以上(肥満)からも少しずつ上昇が始まります。

従って、痩せすぎているのも肥満であるのも死ぬ危険性を高める事になるので、BMIを21-27の間でコントロールする必要があると言えます。

痩せすぎの場合は筋肉で体重を増やす事が良いと考えられます。

もちろん、筋肉を付けておくと体力がつき、力強さも増すので日常生活が楽になり、生活の質も高める事が出来ます。

 

筋肉を付けるのに年齢は関係ない

では、サルコペニアになりやすい高齢者でも筋肉は付くのか?という疑問ですが、結論から言うと付きます

85~98歳の高齢者を対象とした筋力トレーニングで大腿四頭筋の断面積が約10%増加したという研究があります。(2)

この研究では、

  • 最大筋力の80%
  • 8回3セット
  • 週3回
  • 12週実施

このような方法で筋力トレーニングを行っています。

↑一般的な若年層にも用いられる筋肥大の為のオーソドックスなプログラムです。

また、別の研究(3)では、60歳以上の男女56名を

  • 高強度グループ
  • 低強度グループ
  • 低強度疲労グループ

以上3つのグループに分け、トレーニングを実施しました。

いずれも筋肉量は増加し、増加率に差はなかったとしています。

筋力は高強度群の増加率が最も高かったとしています。

 

この他にも高齢者の筋肥大を支持する研究はいくつもあります。

もちろん個人のトレーニング歴や栄養状態なども結果に影響してきますが、筋力トレーニングを実施すれば高齢者の筋肥大を引き起こすことは十分可能であると考えられます。

 

まとめ

私のクライアントでも60代、70代前半、70代後半とそれぞれいらっしゃいますが、皆さん筋肉量も筋力も体力もしっかり増加しています。

重要なのは楽な運動ではなく、ある程度筋肉に刺激を入れてあげるトレーニングを実施していく必要があるという事です。

筋肉は自身の生活の質を向上させていくうえで必要なものです。筋肉で体重が増えてくれば、もしかしたら冒頭の死亡リスクも下げる事が出来るかもしれません。

何歳になってからでも遅くはないので、この記事を見たら筋力トレーニングに取り組みましょう!

そして若い人においては「高齢者でも筋肉は肥大する」ので、今からしっかり筋肉と体力をつけておき、自分がいざ高齢になったときにも元気よく過ごせるよう貯筋をしておきましょう!

 

コチラもあわせてご覧ください↓

筋肉を増量させるには-運動編-

筋肉を増量させるには-栄養編-

筋肉を増量させるには -サプリメント-

 


参考文献

1)Body mass index and mortality from all causes and major causes in Japanese: results of a pooled analysis of 7 large-scale cohort studies.

2)Kryger AI & Andersen JL. Resistance training in the oldest old: consequences for muscle strength, fiber types, fiber size, and MHC isoforms. Scand J Med Sci Sports 17: 422430, 2007

3)Van Roie E, Delecluse C, et al. Strength training at high versus low external resistance in older adults: effects on muscle volume, muscle strength, and force-velocity characteristics. Exp Gerontol 48: 1351-1361, 2013