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  • 2022.06.21

筋トレ効果を上げる栄養摂取のタイミング

トレーニング(筋トレ)をするにあたって、栄養はセットで考えなければならい項目です。

そして、筋トレと同時に実施していかなければなりません。

一般の方々が栄養を摂る際に考える事は、

だと思います。殆どの方はこう考えるでしょう。

しかし、トレーナー(身体づくりのプロ)は、何を・いつ・どれだけ摂るか、という事を考えます。

つまり、

3.タイミング

を考慮する事になります。

今回は筋トレの効果を高めるために、栄養をいつ摂ればよいのかを書いていきます。

何を目的としてタイミングを考えるのか

大きく4つの目的に分けられると考えられます。

  1. 筋トレのパフォーマンスを向上させる
  2. トレーニング後の回復を促進する
  3. トレーニング後のネットプロテインバランスを増加させる(筋肉がつきやすい体内環境にする)
  4. 一定期間のトレーニングによる適応を増進する(筋力増大と筋肥大)

以上、4点をそれぞれ見ていきたいと思います。

1.筋トレのパフォーマンスを向上させる

筋トレのパフォーマンスを向上させるという事は、直接筋肉への刺激の強さに関わってきます。

筋肉への刺激が強いほど、反動として筋力増大・筋肥大が引き起こされます。

筋トレのメインのエネルギー源は糖質です。

トレーニング後には筋グリコーゲン(筋肉内の糖質)が減少する事が分かっています。

実際に低糖質食を行いながらトレーニングを行った時と、トレーニング前に糖質を補給して行った時ではトレーニング中のパフォーマンスはかなり違います。

同じ重さのバーベルでも低糖質時は7回が限界だったのに、トレーニング前に糖質をしっかり摂った時は10回挙がったという事はよくあります。

また、糖質制限食を実践した直後の人とそうでない人のスクワットの挙上回数を比較する研究もおこなわれており、「糖質制限食群では挙上回数が有意に減少した」となりました。

なので、トレーニング前・中に糖質を補給しながら行うと、筋グリコーゲンの減少が抑えられ、トレーニングセッション中にしっかりパフォーマンスを発揮する事が出来るでしょう。

2.トレーニング後の回復を促進する

筋肥大はイコール「筋肉タンパク質の蓄積」ですから毎回のトレーニング後の回復も効率よく行う必要があります。回復には、筋グリコーゲンの補充と筋痛の軽減が主に挙げられます。

トレーニングの直後および 1 時間後に、以下の飲料のいずれかを摂った場合、

①体重1kg当たり1gの糖質

②上記と同じカロリーの糖質・タンパク質・脂質(糖質66%、タンパク質23%、脂質11%)

③カロリーゼロのプラセボ

①と②では筋グリコーゲンの回復レベルは同じ結果になりました。

大量の糖質を摂らなくても、タンパク質を混ぜると吸収効率が上がり、筋グリコーゲンの回復に効果的である事が分かります。

筋力トレーニングは筋肉痛を引き起こし、実際に筋肉の損傷も起きます。

これを抑制する事が回復には重要になります。この筋肉痛からの回復を促進させるのが「BCAA」です。

トレーニング初心者にトレーニング直後、10mg/kgのBCAAを4 回に分けて(1日当たり合計400mg/kg)摂取した研究で、筋肉痛が軽減したようです。BCAAの比率はおよそ2:1:1(ロイシン50%、イソロイシン25%、バリン25%)で行われました。

また、ロイシンには筋肥大を促進する効果があります。

トレーニング直後に糖質+タンパク質(BCAA)の混合物を補給する事は、筋肉痛と筋損傷を抑制する事に繋がります。

3.筋肉がつきやすい状態にする

糖質には、筋肉の分解を抑制する働きがあります。

タンパク質/アミノ酸には、トレーニングによって損傷した筋肉を再合成させる働きがあります。

数多くの研究で、糖質だけ、タンパク質/アミノ酸だけよりも、両方同時に摂った方が筋肉の合成が最も促進されることが分かっています。

食事や間食は糖質とタンパク質をどちらも十分摂れる内容にすることが、常に筋肉がつきやすい状態を作る上で大切になります。

4.一定期間のトレーニングによる適応を増進する(筋力増大と筋肥大)

3で述べたことを積み重ねると、筋肉の肥大が起こります。

1日だけ、あるいは数日だけ糖質・タンパク質をしっかり摂っても急に筋肉が大きくなることはありません。

積み重ねが大事という事ですが、筋肉は絶対裏切らないので、根気強く取り組んで行きましょう。

言い換えると、肉体は精神力を反映している、と言っても過言ではないと思います。

まとめ

体重1㎏あたり1gの糖質(60㎏の人で60g)をトレーニングの直後および1時間後に摂取することが、減少した筋グリコーゲンを補充し、タンパク質の分解を抑制するために効果的とされています。

タンパク質は消化の早いホエイプロテインを約20~25g、トレーニングの直後に摂取する事がタンパク質の合成を最大限に促進し、筋痛を軽減し、筋肥大を促進させます。

食事量が十分なのに身体が変わらないな、筋肉が増えないな、と感じている人は【タイミング】も意識してみましょう。

関連

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参考文献

Nutrient Timing for Resistance Exercise

Leveritt M, Abernethy PJ. Effects of carbohydrate restriction on strength performance.

Branched-chain amino acid ingestion can ameliorate soreness from eccentric exercise