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  • 2020.03.14

フレイル・健康寿命についての考察


こんにちは。トレーナーの佐藤です。

ご高齢の方に陥りやすいフレイルについて今回は書いていきます。

(実態はほぼ同じ【サルコペニア】に関する記事もありますのであわせてご覧ください)

先ずフレイルという言葉は聞きなれていない方が多いのではないでしょうか。

私自身も恥ずかしながらあまり知りませんでした。

ご高齢の方はロコモティブシンドロームやサルコペニアなどが馴染みがあると思いますがフレイル、というのも侮れません。

フレイルとは年齢を重ねるとともに心や身体の余力が衰え、ストレスに対して抵抗力が弱まっている状態のこと。

又は、要介護状態に至る前段階として位置づけられるが、身体的脆弱性のみならず精神心理的脆弱性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立 障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態。

を指します。

イメージ的には健康的な状態から要介護状態になるまでの中間というイメージです。

サルコペニアによって筋肉量が低下し、活動的でなくなる。

また、ロコモティブシンドロームも活動的でなくなる原因の一つです。

そういったことが誘因となり鬱や閉じこもり、一人暮らしによる孤独感なども相まってフレイル状態になってしまいます。

サルコペニアとは

加齢に伴う筋力の減少、又は老化に伴う筋肉量の減少」を指します。

ロコモティブシンドロームとは

運動器症候群のことで立つや歩くといった機能が低下している状態のこと」を指します。

サルコペニアやロコモティブシンドロームは既に力を入れて行政を含めて改善方向へ動いていると感じます。

フレイルとは病気、ということではなく虚弱という状態を指す言葉ですね。

フレイルかどうかは簡易的なチェック項目があります。

「体重減少」「疲労感」「歩行速度低下」「筋力低下」「活動性低下」

以上の内、3つ以上に当てはまれば今はフレイル状態であることが言えます。

しかしながらフレイルに対しての対策をしている団体は複数あり、団体によってチェック方法も異なっている状況です。

上記に記載した5つのチェック項目はFriedら、フレイルにおいてのパイオニア的な存在の方々が2000年代に決めました。

厚労省や公益財団法人長寿科学振興財団においてはそのことが取り上げられていますので概ねそれに沿った内容で日本での定義づけもされていくかと思われます。

フレイルは放っておくと要介護や認知症の原因にもなってしまいます。

フレイル状態にならないように予防。そして、なってしまった場合は改善を目指しましょう。

現在、日本ではフレイル状態にあるご高齢の方が増えつつあります。

自立しているご高齢の方の10%はフレイルに該当し、ご高齢の方全体でも50%の方が予備軍とされています。

これは日本の高齢化が進んでいることが原因というのも事実ですがまだ国としてフレイルへの対策が行き届いていないというのもあります。

フレイル状態にあるご高齢の方ほど病気になるリスクも上がってしまいますのでしっかりと対策をする必要があります。

 

フレイル予防と健康寿命を伸ばす為に

ここからは資料を読んで知り得た内容と私の意見を混ぜてフレイルの予防について書いていきます。

フレイルの予防の為には運動の他に自分の心身の状態を知ることも重要になってきます。

その為にも自治体が行うような介護予防教室の他に、フレイルチェックという自分がフレイルか否かを分かるようなテストも実施されています。

そのテストでは簡易的に筋肉量の減少をチェックしたり、体組成計によって実際の筋肉量を計測したり、スクリーニングシートによって対象者の状態を調べていきます。

それぞれしっかりとスコアリングをされていて、自分がどの状態なのかというのを客観的に知ることが出来ます。

しかしながらフレイルに対しての対策は介護予防教室などと比べてもまだ実施されていない地域の方が多いとされています。

介護予防教室は今や日本においてどの地域でも行われていると言っても過言ではないと思います。

事実として国のかける予算も介護は4000億円超ですがフレイルは3億円超に留まっております。

フレイル対策にかけられている予算は介護予防にかけられている予算と比べ1000分の1ほどしかありません。

(ただ予算を沢山かけた方が良いという意味ではありません)

これはまだまだフレイルに対しての介入がされていないことを示しています。

介護は耳にしますがフレイルと聞くといまいちパッとしないというのもありますよね。

まだ広く知られていないのだと感じます。

 

2018年9月の厚労省保健局・老健局の会議資料によると介護予防対策と生活習慣病対策、フレイル対策の実施主体がバラバラだということが挙げられています。

介護予防は市町村が行い、生活習慣病対策は医療保険が行います。そしてフレイル対策は後期高齢者医療が担っています。

人生100年時代を見据えて健康寿命を延ばす為に国としてはフレイル予防を生活習慣病予防や介護予防と一体化して行う方針です。

2040年までに健康寿命を3年以上伸ばして平均寿命との差を埋める目標を掲げています。

現在(2019年厚労省発表)日本の平均寿命は

男性81.25歳 女性87.32歳です。

男性は世界で3番目、女性は2番目に長寿であることがわかっています。

そして健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳(2016年調べ)です。

(健康寿命は3年に一回、都道府県毎に国民生活基礎調査で健康上の問題で日常生活に影響がないと答えた人の割合や年齢別の人口から算出しています。)

まだ2019年の健康寿命が発表されていなかったので2016年のものを記載致しました。

男性が約9歳、女性が約13歳ほど健康寿命と平均寿命のギャップがあることが分かります。

恐らく2019年の時点の健康寿命はもう少し伸びていますがギャップがあることには違いありません。

このギャップを埋める為に自治体や国で取り組みが積極的に行われています。

 

フレイルの予防の為に何が大事かというとこれは私の意見ですが、定期的な運動とコミュニティと食事だと思います。

事実としてフレイルには3つの要因が関わっていて、社会参加・運動・栄養のバランスが崩れていくとフレイルに陥ってしまうとされています。

身体的にフレイルになってしまうということは運動を定期的に行っておらずロコモティブシンドロームやサルコペニアになってしまうことが原因であることが多いと考えられます。

社会参加をあまりしないと孤独感などから心理的なフレイルになってしまうことが想定できます。

そして栄養のバランスが崩れるとウイルスなどに弱い身体になってしまいます。

(もちろん不可抗力的な疾患やケガが原因ということもあります)

これらの要素を考慮して考えると

定期的な運動・コミュニティへの参加・保健指導などが有効的です。

この3つを包括して行えると凄く良い効果をもたらしてくれそうですよね。

 

2018年9月の厚労省保健局・老健局の会議資料によると地域ぐるみで介護・フレイル予防を一体的に実施することが健康寿命の延伸に繋がるとされています。

介護予防教室はご高齢の方にとって一つのコミュニティですし、そこで保健指導が行われれば効果的であることは間違いありません。

それこそが社会的・身体的・心理的なフレイルを予防する大きな役割を担っていると思います。

IGFでは出張トレーニングを行なっています。

今はご高齢の方への定期的な運動教室はまだ行なっていませんが定期的な運動と栄養指導(トレーナーなので保健指導ではありません)を通じてコミュニティを形成することが出来るのではないかと感じています。

フレイルへの対策・健康寿命の延伸という点においても私達トレーナーの担う役割は大きそうです。

(代表の井上はトレーナーが担える役割はとても大きいと言っています)

 

今回はフレイルと健康寿命についての考察でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。


【参考文献】

厚労省保健局・老健局の会議資料 2018年9月

第3回高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施に関する有識者会議 参考資料

健康づくりのための身体活動基準2013及び健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド) 厚労省

公益財団法人長寿科学振興財団  健康長寿ネット

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