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  • 2017.03.22

オンライン指導は現代人にマッチしているのではないか?

これまでパーソナルトレーナーとして活動してきて、疑問に思う事がありました。

それは、これだけインターネットが発達している世の中で、未だにトレーナーはクライアントと同じ場所で時間を合わせて指導せねばならないのか?という事です。

これはクライアント側からしてもトレーナーのスケジュールに合わせないといけないので、お互いにスケジュール調整の不具合が生じる事が多いです。(本当は仕事が終わってすんなりセッションを受けてさっさと帰りたいはずです。)

 

実際にパーソナルトレーナーが近くで指導するのと、オンライン上(例えばSkypeやFaceTimeなど)でアクセスして実際に指導するのとでは大きな差はあるのでしょうか?

そんな疑問を解決する参考になりそうな文献がありました。

[Effectiveness of an Internet-Delivered Exercise and Pain-Coping Skills Training Intervention for Persons With Chronic Knee Pain: A Randomized Trial.:Ann Intern Med. 2017 Feb 21. ]

この研究をかなり簡単に要約すると、

  • 50歳以上の慢性的に膝の痛い人148人を2グループに分ける
  • Skypeを使って理学療法士が月7回の指導グループ
  • インターネット上の教材を提供されるグループ
  • 上記で3ヶ月実施
  • 結果は、Skype群の方が痛み改善、身体機能改善効果が高かった。その効果は9ヶ月持続した。

というものでした。

実際に理学療法士がついていなくても、画面を通じて指導するだけで痛みの改善、身体機能の改善が得られたようです。

 

これはパーソナルトレーナーが指導するのと同じです。いや、上記の研究では痛みを改善させるという難しい問題に対しての成果なので、体力の改善やダイエットという比較的簡単な問題に対してはもう少し簡単にオンライン指導で成果を挙げられそうです。

最近では忙しい方、病院に通うのが難しい方の為にオンラインの診療を行うサービスも登場しております。

株式会社メドレー:CLINICS

 

また、最近の興味深い調査では

  • 定期的に運動を行っている20~60代で
  • 自宅で運動を行っている人が80%、ジムで行うは19.9%(n=2,996)
  • 満足度はジムで行っている人が高い
  • 自宅派の20、30代の人達の約60%がパーソナルトレーナーの指導を受けたい
  • 自宅派の人達はジム派よりも不安を感じながら取り組んでいる(このやり方で合っているのか?など)

などが分かりました。

ここから読み取れることは様々ですが、若い世代ほど実在するコミュニティに足を運ぶより自宅で取り組む、でも自主トレの内容が不安なのでパーソナルは受けたい、という事かと推察します。

そして、上記の研究結果や医療系でもそういったサービスが出始めた事を踏まえると、20-30代の自宅トレーニングをオンラインを通じて助けるのはアリだと思います。欲しいと思っている人も多いはずです。

私の所ではすでに成果も挙げています(これはすごいぞ!モニター進捗

 

ジムには自宅にない魅力ももちろんありますし、自宅ではできない事もあるのでニーズに応じた使い分けは必要です。

ただ、パーソナルトレーニングはある程度余裕のある人向けのサービスというのは事実です。若い世代はまだ所得が低いという事、30代であれば結婚などのライフイベントへの備えもあるでしょうから、自由に使えるお金は50代後半~60代以上よりは少ないかと思います。

ネットを利用、自宅で運動を行うことにより、設備投資が少なくて済む(ほぼない)ので若い世代にも提供できるくらいのコストダウンが図れるのはメリットです。

ネットが無かった時代の世代は実際に人と合って話すのが普通ですが、インターネットが発達した時代に育った20~30代は合わなくてもネット上でコミュニケーションを取るのも普通と捉える人が多いので、やはりネットを使ったサービス(オンライン指導)をパーソナルトレーナーが取り入れるのは良い事だと思います。

 

これからのテクノロジーの発展に目を向けつつ、世の中のニーズにマッチしたモノを提供できるよう精進していきたいと思います。