正しい食知識を身につけようー医者が教える食事術2ーを読んで
こんにちは。トレーナーの佐藤です。
巷では様々な食事法や健康法が溢れています。
ケースバイケースなので一概には言えませんが、本当に推奨すべきものもあれば、いわゆるトンデモ食事法・トンデモ健康法のようなものが混じっています。
メディアが悪いのではなく、専門家があたかも本当であるかのようにトンデモ法を語ってしまうので拡散されてしまっているのかな、と感じています。
しかしながら、サプリメントを売ってお金を稼ぎたいということで信ぴょう性の低い研究データを用いて無理やり正当化しようという方々もいるのが事実です。
研究データには様々なグレードがあることは一般にはあまり知られていませんが、事実、そうなのです。
メディアや広告で「〇〇〇〇年○月〇〇氏によると」や、「〇〇の研究結果で~」などと表記れていてもその研究が信ぴょう性があるかどうかは研究の中身を見たり、他の研究を見ないとなんとも言えません。
沢山溢れている情報の中で正しい情報・信ぴょう性の高い情報を受け取ることは難しいですよね。
私達トレーナーはあくまで中立的な立場で研究をレビューし大切なことをお客様へ伝える姿勢を保っていきたいですね。
さて、今回から「医者が教える食事術 実践バイブル2 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70」という医学博士の牧田先生の著書を読んで医学的に正しい食事法を紹介していきます。
このブログが皆様の食生活において何かプラスになれば幸いです。
著書の牧田先生は医者であり研究者でもあります。
国内のみならずアメリカのロックフェラー大学などでも研究をされておりました。
そして医学部の講師を経て教授になり、ご自身のクリニックを開設されております。
研究内容や実績、著書についての紹介は以下のリンクから飛んでみてください。
(http://www.ageclinic.com/doctor/)
今回は実践バイブル2ということなのですが、医者が教える食事術シリーズの2作目となっています。
1作目は本屋に足を運ぶ方であれば皆様がほとんど目にしたことがあるかと思います。
シリーズ累計80万部を突破するほど世に出回っている本の2作目なのです。
私がこの本を読んでブログを書く理由としては
- 正しい食事の知識が載っていて勉強になるから
- 心筋梗塞や脳梗塞などの原因となるAGEについての研究を深くされているから
- 2019年7月時点で世に出回っている研究の中でしっかりとした根拠のあるものを紹介しているから
という理由です。
何を書くかも大事ですがどんな人が書いているのか、というのも重要です。
私達トレーナーはセミナーを受講する機会が多いですが、必ずその講師の方が何を専門にして何を勉強・研究しているのかも重要視してセミナーを選びます。
知りたい事があればその分野に精通している方に聞いて学ぶ、というのは自然な事なのです。
著者は著書の中で
現代はかつてない情報社会で色々な人が自由に発信できるようになった。
そこにはフェイクニュースまがいの怪しいものが山ほど含まれている。
と書かれています。
これは全くその通りで、だからこそ正しい情報を伝える為にこの本を書いているのだと感じました。
肉を食べると太ったり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上がってしまうことや、糖質制限が身体に悪い、ということは既に研究により否定されております。
良い物は良い、悪い物は悪い、疑わしきはどちらとも言わないという事が大事だと思います。
一般の方が間違った情報に騙されてしまう傾向として以下のような事が挙げられるとされています。
- 専門家達の不勉強と自己都合
- 資本主義社会の企業理念
- 消費者自身の固定概念
これらの要素が混ざり、多くの人が身体に悪いものを良しとして口にしてしまうのだと言います。
専門家達の不勉強は新しい常識を受け入れずもしくは知らないから昔のままの知識でいることです。
信頼性の高い研究も時代が経つにつれて否定されることは珍しくありません。
一生勉強しなければいけないことは医者・栄養士・トレーナーなど垣根を超えて全て同じですね。
資本主義社会の企業理念とは、一見すると社会の為を思って保存料を使い腐らせないようにしているが、それは食品メーカーの在庫管理に便利だから、ということです。
糖質に依存性があることはいくつかの研究から明らかになっていますが、それを逆手に取り、消費者に沢山食べてもらう為に糖質を多く入れた商品を生み出す、というようなこともされていると記述もされておりました。
とは言え、健康を壊す目的ではなく、単に沢山買って欲しいから、という意味合いだそうです。
消費者自身の固定概念はなかなか変わりません。
私もそうですが間違った思い込みから抜け出せずにいることはあると思います。
肥満や糖尿病などの生活習慣病において悪いのは資質ではなく炭水化物だというとスパッと話を聞かなくなる。
炭水化物は取るように医者から言われた。病院ではそうだから、リバウンドするからなどと思考を停止させてしまったり意見を聞いていただけなくなることは残念です。
ダイエットには主にカロリー制限と糖質制限がある、というのは私の意見ですがあくまで中立的な立場からの意見です。
学生の頃は糖質制限なんて身体に悪いに決まっている。ほら、糖質制限の第一人者が亡くなったでしょ。などと否定的な意見を言っていましたが今はそんなことはありません。
糖質制限をしてはいけない人は一定数いらっしゃいますが特に代謝的に問題が無ければ効果はテキメンに現れます。
他にも固定概念的な意味で例を挙げると、脳震盪は頭に衝撃が加わった際に起こるものとされていましたが、体幹部分に衝撃が加わることでも起こるとされています。
頭を打っていない場合や頭に傷がない場合でも脳震盪の疑いは簡単に外すべきではないという事がわかりますね。
後は擦り傷を負った際に消毒液は基本的に使う必要がなく、流水で流せばそれでOKということに近年の医学では変わりましたが、未だに消毒液と絆創膏という方法で処置をするご家庭は多いのではないでしょうか。
これらの3つは食事にとどまらず他のことにおいても当てはまりますね。
中立的な立場で客観的に物事を見て、情報を選んでいく、リテラシーが必要になったことは言うまでもありません。
著書の中で医学的に正しい食事とは
「人類のDNAに沿った自然な食べ方」と書かれています。
以前の糖質制限の記事でも書きましたが私達は農耕をする前は狩猟や採集で肉魚が中心の食生活を送っていました。
(今わかっている事実の中では)
歴史を見ると農耕によって形成された食文化は狩猟文化と比べてあまりにも歴史が浅すぎます。
すなわち、私達は本来、農耕ではなく狩猟によって得られるタンパク質源となる肉や魚を主とした食文化であったが為に糖質が身体に悪い反応を起こしている。糖質が身体に合っていない、と考えられます。
※糖質を過剰に摂取した時に限ります
江部先生の本を読んだ後でこのような内容を聞くとやはり最新の医学的な見解からすると糖質は摂り過ぎないように注意するべきなんだなと思います。
今回は概要的なところでどうして誤ったトンデモ食事法をしてしまうのかを簡単に紹介させていただきました。
これで今回は終わりにさせていただきます。
次回は少し掘り下げて書いていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※参考文献
医者が教える食事術 実践バイブル2 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70 牧田善二