気になる健康食品やサプリメントはしっかり調べるべし
こんにちは。トレーナーの佐藤です。
雑誌やCM、インターネット広告などで1日に何件も目にする、健康食品やサプリメントの広告。
なんかアレを見ると嘘っぽいなぁ・・・、とか、どうせ詐欺だ。
などど思ってしまいますよね。笑
勿論誰もが知るような有名なメーカーが製造していれば話は別ですし、日本や諸外国で認定を受けているような表記があれば信用できると思います。
しかし、そのような国の認定ではなく、聞いた事がなかったり、馴染みがないものだったりすると、本当に効くのかな?身体に良いのかな?となってしまいますよね。
そんな時にどういう判断をすれば良いのか、この見極め方を紹介していきます。
先ず、大事なポイントは2つあります。
ポイント①
「しっかりとした科学的な根拠があるかどうか」
次に、ポイント②
「成分の含有量」
これらは本当に大事な判断基準です。
しっかりとした科学的な根拠があり、ヒトに対して有効的であるかどうかは一番大事だと思います。
科学的な根拠とはエビデンスと言い、エビデンスにはいくつかのグレードがあります。
グレードが高いほど科学的な根拠がある、という事なのです。
これは2017年に発表された国際基準のスポーツ栄養学のガイドラインである
「栄養とアスレティックパフォーマンス」という本に書かれているエビデンスレベルを基に考えます。
まず、日本においてもそうですが世界でも様々な民間の団体があります。
日本におけるトレーナーの資格は全て民間の資格であり、国家資格ではないということは知っている方は多いと思います。
つまりは団体は作ろうと思えば誰でも作れる、ということなのです。
何が言いたいかというと、どこの団体が発行している物なのかが重要なのです。
認知度が低かったり業界として権威性が低いような物であれば、その「栄養とアスレティックパフォーマンス」と言う本自体が信憑性が低い、と思わざるを得ないのです。
しかし、一昨年に発行された「栄養とアスレティックパフォーマンス」という本はカナダやアメリカで有名かつ権威性のある「アメリカスポーツ医学会」「カナダ栄養士会」「食事と栄養のアカデミー」の3団体が共同で編集した物なのです。
カナダ栄養士会と食事と栄養のアカデミーは私はあまり聞いた事がありませんが、アメリカスポーツ医学会は学生トレーナーでも知っているくらい有名かと思います。
本もいくつか出版されていますし、日本でのトレーナー育成の場において授業にも使われるくらいに権威性は高いです。
後は、一昨年のこの本の出版記念セミナーがドームという業界では知らない人はいないレベルの会社で開催されたことも権威性の高さを物語ります。
どこの誰とも知らないようなところが出した本をアンダーアーマーやDNSプロテインを下ろしているかつ作っている会社が取り上げるはずがないですよね。
長くなりましたが、以上の理由から私もこちらの本を参考にさせていただいております。
科学的な根拠、と言い過ぎると偏屈な感じに聞こえるかもしれませんが、エビデンスレベルは5つに分かれます。
グレード1~グレード5で、このような感じです。
グレード1 良い
グレード2 適正
グレード3 限定的
グレード4 エキスパートオピニオンのみ
グレード5 割り当て不可能:結論を支持するあるいは反論するエビデンスがない
グレード1が一番良く、グレード5が科学的な根拠が無いとなっています。
例えばマウスを用いた実験。
皆さんも新薬や健康食品などの実験でヒトではなく、マウスで試すのを聞いたことがあるのではないでしょうか?
これはヒトに対して効果が実証されていません。
そもそも論でヒトとマウスは違いますからね・・・。
あまりないと思いますが商品の広告の中でマウス実験のみを取り上げているようなものがあれば、それは現段階ではあまり信用しない方が良いと言えます。
講演会ではマウス実験はグレード5と言っていたはずです。
グレード4のエキスパートオピニオンのみ、というものは高いエビデンスに基づかない権威者の個人的見解となっています。
グレード1は一番権威性の高いエビデンス、グレード2は適正。となっているので信頼できるものと判断して良いと思います。
その為、消費者が何か商品やサプリメントを選ぶ場合は成分の人体に対しての影響を調べれば良いのです。
グレード1は対象をランダムに選出し、効果があったもの。グレード2は対象はランダムではないが効果があったもの、という見解で良いかと思います。
ポイント②の解説
成分の含有量は知れば知るほど、言葉は悪いですが世の中はデタラメな商品が溢れているな、と思います。
例を挙げると、コラーゲンのサプリメントや身長が伸びると謳っているようなサプリメントはエビデンス的にあまり人に勧められたものではありません。
他にも例えば、タンパク質の含有量が卵や豆腐の1人前相当よりも少ないのにも関わらず、高タンパク質を唄ったり、脂肪燃焼作用があるカルニチンやカプサイシンなどが微々たる量しか入っていないのに、1000mgなどとmg単位で表記をしてさも多く成分が入っているように見せかけています。
え!そんな量で効果ないでしょ!?って思うことが多々あります。
その表記方法が法律に触れたり、成分の含有量が全くのゼロではないので悪ではないと思うのですが、うーーーん、と思ってしまいます。
この商品よりもずっと安くて高品質なものがあるのになぁと思うこともしばしばあります。
上記の2つを基準に考えると自ずとどんな商品なら良いのか、判断ができます。
私の考え方はこのような感じです。
・果たしてその成分がヒトにとって有効的であるのかどうかを広告の研究結果等だけでなく、「Google scalar-グーグルスカラー」などの論文検索が出来る検索エンジンにかけて調べてみる。
※微妙な変化しかしていないのに、大きな効果があるように見せかけたグラフなどもあるので注意が必要です。
・含有量はヒトにとって適切かどうかを知る 日本人にとって1日に必要な栄養素の量は厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」というものに記載されています。
その為、これくらいの量なら丁度良いな、とかうわっ少な過ぎる!などの判断が出来ると思います。
リンクはこちらです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
※もちろんボディメイクや減量などという場合においては変わる事があります。
自分が購入して口にする物なので疑わしきは先ずは調べてみる、という事が大切です。
そして納得した上で摂取した方が良いですよね。
値段の設定も売り手が決めるのでこの含有量でこの値段!?というような物も勿論あります。
上記でポイントは2つお伝えしましたが、
「科学的な根拠があるのかどうか」「成分の含有量」「商品の値段」これら3つのポイントを加味した上で、納得できる物を選ぶべきだと思います。
あまりにも酷い商品は詐欺と言われても当然だと思いますし、そのような健康食品やサプリメントは淘汰され、お客様や消費者が良い商品だけを選べるようになると良いなと思います。
皆さんも健康食品やサプリメントを選ぶ際はお気をつけください。
「良い物は良い、悪い物は悪い」です。
今回は言い回しが難しく、読みづらい文になってしまいました。汗
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考文献
厚生労働省 日本人の食事摂取基準 2015年版
栄養とアスレティックパフォーマンス