筋トレはとても安全な運動です
運動を勧められるときに真っ先に挙がるのが有酸素性運動だと思います。
有酸素性運動はウォーキングやジョギング、自転車、水中運動などがあります。
これらがよく勧められる理由として
- 心臓血管系に対する効果としてのエビデンスがしっかり蓄積されている
- おそらく安全に実施できる(たとえ患者さんが一人で実施しても)と考えているから
以上が大きな理由かと思います。
無酸素性運動はダンベルやバーベルや自重を用いた「筋トレ」の事だと考えて頂ければと思います。これは世間一般的に未だに有酸素性運動よりも身体(関節や筋肉)を痛めてしまうという印象を持たれています。
実際には筋トレは極めて安全な運動方法といえます。
1,000時間あたりの傷害発生件数を調べると、
- ランニングは7.7~17.8件
- 一般的な筋力トレーニングは1件未満
という報告があります。
有酸素性運動に傷害発生が多い理由
- 転倒や捻挫の機会
- コンクリート上での実施による膝関節へのストレス
- 夏は暑い、冬は寒い
- 水分補給の機会が限られる
など、”室内に比べればコントロール出来ないリスクが多い”からだと考えられます。
これで②おそらく安全に実施できるという考えは、そうとも言えない可能性があるという事が分かりましたね。
室内で行う筋トレの利点
- 座っても出来る
- すぐに休憩できる
- 空調は調整可
- 水もすぐに飲める
- 動作は関節を動かすだけのシンプルな動きに負荷をかけるだけ
です。
スポーツのように身体連動性(よく運動神経と言われたりする)が求められるわけでもなく、誰かとぶつかり合う事もありません。
まとめ
筋肉を強くしたり大きくしたり、筋肉の持久力を高めたりするには筋力トレーニングが有酸素性運動よりもはるかに優れた手段です。代謝も上がるし、安全です。
心臓や肺をトレーニングしなければならない人には有酸素性運動の実施が必要ですが、筋肉を大きくしたい、代謝を上げたいという人は筋力トレーニングが必要です。
主治医に相談して自分は何を訓練すればいいのかを聞いてみてください。その際は是非、有酸素性運動と筋トレを同等と捉え、どちらが自分にとって適切な手法かを一緒に考えて決めると良いでしょう。
やる事が決まればご自身で取り組むか、適切なフォームや負荷が分からなければ運動の専門家に相談して実行すると良いのでしょう。
参考文献
https://www.nsca-japan.or.jp/12_database/ps_health_aspects.pdf
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