筋トレは安全:安易な有酸素推奨は怪我の可能性に放り出す
よく、運動を勧められるときに「有酸素運動をしましょう」と言われることがあります。
一方で「筋トレをしましょう」とはあまり言われないですよね。(特にお医者さんから)
最近は、筋力トレーニングをしましょうと勧めるDr.も増えてきたと思いますが、それでも『無理のない負荷で』という条件付きです。
時には「筋トレは身体に悪い」とか「無理な負荷をかけると怪我をする」など色々なネガティブ意見をよく見かけます。
しかし、結論から言えば
有酸素運動を筋トレより先に勧めるのは「相手を怪我させる可能性の高いところに放り投げることと同義」です。
様々な疾患や体組成の改善において有酸素運動よりも筋力トレーニングの方が優れていると考えられれます。参考↓
健康づくりも、美容目的のダイエットも筋トレが良いのです。
しかし、よく勧められるのは有酸素運動なのはなぜでしょうか?
筋トレはケガをする!?
大きな理由の一つに「ケガをしやすいから」という事が挙げられます。
しかし、これは全くの勘違いです。(何を根拠に言っているのでしょうか?なぜこの様な迷信が広まっているのでしょうか・・・)
もう一度言いますが、筋トレより先に有酸素運動を勧めるのは
「相手を怪我させる可能性の高いところに放り投げることと同義」です。
よく、無理な運動はケガをするから有酸素運動が良い、という勧め方を人づてやネット記事、掲示板などで見かけます。
おかげで、筋トレ=超高強度運動=ケガをする。という認識を持ってしまう人が多くいらっしゃいます。
でも、「ケガをしやすいからまずは有酸素を」と勧める人のほとんどは筋トレをやったことが無い人です。その人もおそらく、ネットや人づてで、筋トレ=危ない、という認識を持っているのでしょう。迷惑な話です。
そもそも「無理な運動は~」と言っている時点でナンセンスです。
無理な運動だったら筋トレだろうが、有酸素運動だろうが、水中運動だろうがケガをするのは当たり前です。考えればわかります。しかし、筋トレだけをピックアップして危ないというのは筋トレに対する差別です!ダメ、絶対!
筋トレの安全性を検証した研究
The Epidemiology of Injuries Across the Weight-Training Sports.
これらの研究では、筋力トレーニングやその他の各種運動の1000時間あたりの傷害発生件数がまとめられています。
- 一般的な筋力トレーニング:1件未満
- バーベルの挙上重量を競うスポーツ全般:2〜4件
- ランニング:7.7〜17.8件
- サッカー、ラグビー、クリケット:15〜81件
2のバーベルの挙上重量を競うスポーツというのは、無理な運動に当たるかもしれません。ウエイトリフティングやクロスフィットなどの競技です。
それでも、よく勧められる3のランニング(有酸素運動)や4の各種スポーツよりも、はるかに傷害の発生件数は少ないという事が分かります。
ジムで行うような筋力トレーニングで言えば1件未満ですから、極めて安全な運動であると言えます。
加えて、血液データのポジティブな変化や、筋肉量・筋力の増加、骨密度の増加、血圧の低下などの効果が得られます。
さらには、筋力トレーニングを行っている人達と行っていない人達がスポーツを行った場合、行っているグループの方が傷害の発生率が低くなります。
因みに、筋力トレーニングで傷害が発生する場合の原因として
①負荷が重すぎた、②フォームが適切ではなかった、③準備運動不足、などが挙げられます。
これらは自分一人でも気を付ければ、もしくは練習をすれば解決可能ですし、パーソナルトレーナーをつければ全て指導してくれますから尚更安全です。
まとめ
筋トレは有酸素運動と違い、週2~3で効果を十分得られます。少なくとも1回30分~60分あれば十分です。初心者なら週1回でも効果を得られます。
有酸素運動はほぼ毎日取り組まなければなりません。最低150分/週をアメリカスポーツ医学会が勧めています。1回30分でも週5回必要です。体力が向上してきたら250分とか300分行わないとそれ以上の効果を得られません。
時間効率で見ても筋力トレーニングに軍配が上がります。
運動を勧められた方、運動を始めようと思っている方は運動の専門家に相談をしましょう。
地球上に暮らしているのだから、筋肉を鍛える事は当たり前の事です。
私のお勧めはもちろん筋力トレーニングです!