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  • 2019.10.05

脂質異常症って何?


こんにちは。トレーナーの佐藤です。

健康診断を受けて脂質異常症と診断された方は少なからずいらっっしゃると思います。

ではこの、「脂質異常症」とはどういうものかご存知でしょうか?

脂質異常症とは

厚生労働省のホームページによると次の通りです。

血液中の脂肪値が高い状態のこと。

中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたした状態。

2007年に高脂血症が名前を変えて脂質異常症となりました。

  • 中性脂肪
  • 悪玉(LDL)コレステロール値
  • 善玉(HDL)コレステロール値

一概にコレステロール値と言えどこの3つの数値が脂質異常症には関係しています。

健康診断を受けたことがある方でしたら基準値がどのくらいかは分かると思いますが、以下の数値のようにコレステロール値が推移すると脂質異常症と診断されます。

  • 高LDLコレステロール血症:140mg/dl
  • 境界域高LDLコレステロール血症:120mg/dl~139mg/dl
  • 低HDLコレステロール血症:40mg/dl未満
  • 高トリグリセライド(中性脂肪)血症:150mg/dl

日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」2012年度版より引用

そしてガイドラインによると2006年まで総コレステロール値を基準にしていたが悪玉と善玉の違いが判断出来ないことや、HDLコレステロールが高い場合でも総コレステロール値が高くなってしまうことで誤って脂質異常症と診断されてしまう、という点から今のように2007年から変更になったそうです。

 

上記の基準値から分かるように

  • LDLコレステロール値が高い場合
  • HDLコレステロール値が低い場合
  • 中性脂肪が高い場合

というような3つの場合において脂質異常症と診断する、というようにはっきりさせたものが今の基準値です。

これにより正しい判断が出来るようになりました。

脂質異常症の危険性

脂質異常症とは前述の通り中性脂肪やコレステロール値が高い状態のことを指しますので動脈硬化が進んでいます。

また、脂質異常症の方はインスリンの分泌が多い為、すぐに血糖値が上がり血管を傷つける機会が多くなります。

即ち高血圧や動脈硬化が起因して脳血管疾患や心疾患、糖尿病といった更なる病気になってしまうリスクが高くなってしまうのです。

挙げれば沢山ありますがメタボリックシンドロームや肥満症というような生活習慣病になるリスクも勿論あります。

もしも健康診断で脂質異常症と診断されてなおかつ食生活や運動習慣が改善されていなければ危険ということは分かりますね。

元気に長生き、と言うとご高齢の方へ向けたメッセージと思われるかもしれませんが30代の方も突然死をするリスクが上がりますので注意が必要です。

運動や食生活のを改善するのに手遅れ、ということは余程のことでないとありませんが診断されたら早いうちに改善に取り掛かるのが効果的です。

運動も食事も受動的ではなく能動的に行わなければいけないので少しハードルはありますが、病気をしたら病院に行って薬を服用するように、診断されたら運動をしましょう。

 

脂質異常症と診断されたらどのような運動をするべきか

ここからはトレーナーが専門とするところです。

運動経験やその時の体力レベルによってどの程度の運動をするべきかは変わってきますが、運動を行うにあたりガイドラインが制定されております。

脂質異常症の方の運動のガイドラインを見てみましょう。

「日本動脈硬化学会における動脈硬化を改善させる為の運動」

有酸素運動を推奨。

一日30分以上可能であれば60分以上の水泳・ジョギング・ウォーキングを週3回~4回程度行いましょう。

狭心症や心筋梗塞といった心疾患の予防に効果的です。

自分が楽である~ややきついと感じるくらいの運動強度で行うことを推奨しています。

その他にも色々とチェックしましたが筋トレよりも有酸素運動を推奨している場合が多くありました。

では、筋トレという意味での運動はどのくらい効果があるのでしょうか。

 

筋トレが脂質異常症に対する効果

NSCAによると筋トレを行うと血糖のコントロールが良くなることや中性脂肪の減少が確認されています。

このことに関しては有酸素運動よりも筋トレの方が優位に改善するというデータも出ています。

意外に思う方もいるかもしれませんが、筋トレで体脂肪が減少することは事実として証明されているのです。

時間経過に伴って貯蔵されている体脂肪を減少させる効果も確認されています。

他にも実際に筋トレの後に高齢者の女性においてお腹に蓄積した脂肪の減少が確認されています。

では次にどの程度の筋トレをすれば良いのか見ていきます。

 

脂質異常症を改善させる為の筋トレ

脂質異常症専門の、とはいきませんでしたが健康増進の為の運動のガイドラインはこうです。

「1週間に2~3日の頻度でややきついと感じくらいの強度で行う。一つの種目は3~20回を1セットとして3セット。それを最大で10種目行う。セット間の休憩は30秒~60秒」

もしもフィットネスクラブでトレーニングプログラムを作るとこのような感じになります。

レッグプレス

レッグエクステンション

レッグカール

チェストプレス

ラットプルダウン

ペクトラルフライ

シーテッドロウ

バックエクステンション

アブドミナルクランチ

これで全身の主要筋群を鍛えて運動の効果を効率的に獲得出来ます。

これら全ての種目を3セット行うとかなり良い運動になりそうですよね^^

1セットにかかる時間は大体7~10分くらいになると思います。3セットで20~30分程度で終わりますね。

セット数や挙げる回数・重量は人によって変わりますが基本的には初心者の方で運動に制限がなければ8回3セット、重さは10回~15回出来るくらいの重さで良いでしょう。

勿論、トレーニングプログラムの組み方はあくまで一例で

  • 脚のシェイプアップ
  • 二の腕の引き締め
  • 人工関節が入っていて可動域の制限がある
  • 怪我の影響で一定の動きをすると痛みが出る

などなど目的によってあるいは持っている疾患や過去の怪我によってプログラムは変わっていきます。

一見簡単なようで実は緻密にプログラムは練っているんです。笑

 

NSCAでは脂質異常症の改善には有酸素運動と筋力トレーニングの両方を実践するとともに食事も良い方向に変えること推奨しています。

血管を守る為にも食事は糖質制限を。トレーニングは出来る限り有酸素運動と筋力トレーニングの両方を実践出来ると理想的です。

そうするとより効率良く脂質異常症は改善されていきます。

※健康増進の為の有酸素運動の運動のガイドラインは「1週間に2~3日の頻度で楽である~ややきついと感じくらいの強度で20分間~60分間持続的に行う。」です

以上、今回は脂質異常症についての会でした。最後までお読みいただきありがとうございます。

このブログが皆さまの健康の役に立つと幸いです。


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※参考文献

NSCA ポジションステートメント

「運動不足病」健康作りの切り札、筋力トレーニング NSCAジャパンカンファレンス2005

メタボリックシンドロームのための レジスタンストレーニング:パートⅡ

日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」2012年度版