食事の正しい知識を身につけようパート2
こんにちは。トレーナーの佐藤です。
今回は前回に引き続き、正しい食事の知識について書いていきます。
著書の中で、何を食べればいいかを考える時に何を食べたらいけないのか、という視点が必要になると書かれています。
ではどういう物を食べてはいけないのか。
簡単に言うと科学的な加工がされている物は控えるべきと記載されております。
腐っている物や毒物を食べるな、というところではなく、食品添加物など一見すると身体に害がなさそうな物を食べてはいけませんということです。
基本的には私達の健康を想って作られているのではなく、沢山食べてもらえるように作っているからだと著者は仰っています。
健康の為に作っている物もあるが、多くは消費者に沢山食べてもらえるように科学的に加工されているそうです。
その代表的な手法が糖を多く使った商品を打ち出すことだとも言われています。
以前にも紹介致しましたが、糖には依存性があり、何度も食べたくなってしまう効果があります。
スイーツはもちろん、お米やパンを使った商品もそうですし、甘いジュースなどにも沢山の糖が使われているのは周知の事実ですよね。
アメリカの大手食品メーカーの幹部は消費者を騙しているわけではなく、消費者が自ら選んでいる、と言っています。
これはその通りですよね。
日本においてもしっかりと成分表記がされていますし、糖質量や脂質量、タンパク質量なども基本的には明記されています。
身体に悪いと思っていてもついつい食べてしまう、そのくらい中毒性は高いということが分かりますね。
ダイエットをされている方も、分かっているんだけど食べたくなる、食べてしまう、という方は多いと思います。
私自身、2年前に減量した際はついつい食べてしまいました。笑
著書の中で食品メーカーには味覚や嗅覚に特化した専門家を商品開発の中核に置いて知識を用いて多くの糖を摂取させる方法をいくつも研究しているというような趣旨の内容も書いてありました。
これはアメリカでベストセラーになったフードトラップという本において明記されている事事だそうです。
江部先生の本でも書いてありましたが世界的に見て身体に悪いのは脂質(あぶら)ではなく糖質だという見解になってきています。
血糖値が急激に上昇して血管を痛めつける、糖尿病のリスクを上げる、肥満のリスクを上げる、脳血管障害や高血圧など様々な健康に対してのリスクを上げてしまう原因が糖質なのです。(正確には糖質過剰食であり、適量ならば問題なし)
中毒性がある理由としては食事で血糖値が上がるとその後に急激に血糖値が落ちます。
そして血糖値が落ちると眠気や怠さ、疲労感、頭痛といった不快な症状が出ます。
すると脳はまた糖を摂りたいというモードになり実際に行動に移させてしまいます。
中毒性があると知りながらも断てないのは自分の意思が弱いのではなく、脳からの指令に欲求に勝てないからということが分かります。
そうなると食品メーカーの思惑通り、勝手に消費者が糖を大量に含んでいる物を購入し、食べてしまうのです。
恐ろしいことに糖を食べると食欲を増進させてしまう働きもあります。
(厳密に言うと満腹感を感じさせにくくなる為、量を食べれてしまうという意味)
1日3食の食事の合間に絶え間なく食事を摂っていたのでは、いっこうに血糖値は高い数値を示したままで、血管にも負担がかかっています。
そして肥満の原因になるホルモンも絶え間なく分泌している状態が続いてしまいます。
食事から摂る糖質や脂質が脂肪として身体に蓄えられてしまったり、コレステロール値が上がってしまったり、それによる生活習慣病にかかってしまい死亡率が上がる・・・
これほどまでに負の連鎖が続くとなるとちょっと恐ろしいですよね。
要約すると
糖質を摂る
↓
血糖値が上がる
↓
幸福感を感じる
↓
血糖値が下がる
↓
疲労感・眠気・怠さ・頭痛などの症状が出る
↓
糖質を脳が欲する
↓
糖質を摂る
(繰り返す)
これらのサイクルの中で
コレステロール値・血糖値・血圧などが悪い方向に変化する。
糖尿病や脳血管障害・心疾患・がんという死に繋がる病気のリスクが上がる。
このような流れになります。
私達は中立的な立場ですので糖質をゼロにしましょう、とは言いません。
身体に必要な栄養素の一つですし、いわゆる増量やスポーツ活動においては欠かせませんので。
しかしながら一般の方にとっては糖質過剰食は紛れもなく悪ですのでどうにか変えていくべきだと思います。
糖質についての話が長くなってしまいましたが糖質を多く含んでいるような食品は避けましょう、ということが一つです。
後は食品添加物なども食べた瞬間に害がある訳ではないのですが、身体にとっては摂るべきではない物ですので控えられるのでしたらコンビニ食なども控えた方が良いとされています。
これに関しては学生時代の栄養士の先生やテニスの大会でご一緒した教授さんも同じように仰っていました。
食事から摂った物は体内で消化吸収され別の物に変化したり、代謝として使われたりします。
単純なことではなく、しっかりと生化学を理解しないと分からない領域だと著者は仰っています。
- 肉の脂身を食べたからといってお腹に脂肪はつきません。
- プロテインを飲んだからといって筋肉はつきません。
- カルシウムを摂っているだけでは骨は丈夫になりません。
お腹に脂肪がつくのは血糖値が上昇しインスリンが分泌され、体内に蓄積されてしまうことが原因ですし、プロテインを飲んでタンパク質量を必要量摂り、筋トレをしたり摂取カロリーの調整もしないと筋肉はつきません。
骨を丈夫にするのにもビタミンや筋トレが必要です。
糖尿病患者の方がインスリンを注射するのは、インスリンを口から摂取しても紹介・吸収の過程を辿ってただのアミノ酸に変わってしまうからです。
なるべくして注射という形になっているのです。
これらは体内の代謝を知っていないと説明が出来ません。
そして生化学や代謝を知っていると自ずと正しい情報を取捨選択出来るはずです。
これまで長く書いてきましたが要するに
「生化学の知識をつける」ということが現代の情報社会に惑わされずに正しい食事の知識を得ることが出来るということになります。
著者の牧田先生はロックフェラー大学で多くの研究をしていました。
色々な食物を食べた後の血糖値の変化。
どういう物を食べると血糖値が上がり、どういう物を食べると血糖値が下がる、あるいはあまり上昇しないのかを。
そのような臨床結果や沢山の知識から牧田先生自身の理論は揺るがない物になっていったと言います。
糖質を摂らない、お米を食べてはいけない、というと有無を言わさず拒否反応を起こす方々がいますが実際に研究データを見るとどうして糖質を摂ってはいけないのかに気づきます。
先ずは今ある常識を疑ってみることで多くの発見があるのかもしれませんね。
単に医学的に証明されているという謳い文句だけで良し悪しを判断してしまうことも危険です。
基本的に糖質をとってみても身体に良いというデータもあれば悪いというデータもあるからです。
皆さまも、結局どっちなんだと思うようなことはあると思います。
コーヒーや玄米もそうですよね。
コーヒーを沢山飲むべきという意見もあれば飲みすぎないように、という意見もあります。
玄米に関しても食物繊維が沢山含まれているから身体に良いという意見もあれば、あんな残留農薬の塊なんて食べられるか、などという意見もあります。
なんとも両極端ですがそれぞれ研究データを見た方がそれが裏付けだとして、証明されていると判断し広告にしてしまう、そんなことが多くあると思います。
両方の意見ではなく、片一方の意見だけを拾っているのです。
後はマウスの実験で効果があるからと言ってヒトにも効果があるとは限りません。
これは厳密に言うと研究のグレードが低く、ヒトに効果有りとは言えません。
マウスとヒトは違いますからね。
面白い人がいて、色々な研究データに対して「これはマウス実験の結果です。」とだけコメントするのです。
つまりは信憑性の低さやヒトではないことを指摘しているのです。
何か魅力的な謳い文句を目にしても、さも証明されているような事が書いてあっても鵜呑みにせずに一度調べてみましょう。
そうすれば身体に悪い物や良い物、どちらでも無い物といった良し悪しの区別がつくはずです。
まとめ
・脂質よりも糖質が身体に悪影響を及ぼす
・医学的に証明されている事が全て正しいとは思わないように
・商品の広告は基本的に良いように書かれている(否定するようなデータを載せていない)
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