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  • 2023.05.29

2型糖尿病患者における運動/身体活動。米国スポーツ医学会から

IGFにはこれまで、そして現在も一定数の2型糖尿病罹患者が通われており、筋力トレーニング及び有酸素運動に励んでいます。

彼・彼女らは変化量の大小はありますが、一様に血糖値が良い方向に改善しています。

今回は、米国スポーツ医学会(ACSM)が2型糖尿病における運動の効果を示したものを簡単にまとめておきます。

  • 定期的な有酸素運動トレーニングは、成人2型糖尿病患者の血糖管理を改善し、1日の高血糖の時間が少なくなり、全体の血糖値(A1Cで測定)が0.5~0.7%減少する。
  • 高強度のレジスタンス運動トレーニングは、低~中強度のレジスタンストレーニングよりも、全体的なグルコース管理とインスリンレベルの減衰という点で、より大きな有益な効果を発揮する。
  • 運動の強度や種類に関係なく、食後のエネルギー消費量が多いほど血糖値は低下し、45分以上の運動時間が最も安定した効果をもたらす。
  • 特に、インスリン抵抗性があり肥満度の高い人は、座位を解消するために一日を通して少量の運動をすることで、食後のグルコースとインスリンのレベルが適度に減少する。
  • A1C、血中脂質、血圧に有益な効果をもたらすには、5%以上の体重減少(食事と運動によるライフスタイルの変更で達成)が必要なようである。
  • 2型糖尿病患者の内臓脂肪を減少させるためには、週4~5日の適度な運動量(~500 kcal)が必要である。
  • 限られたデータにもかかわらず、2型糖尿病の若者や青年は、一般集団の若者に設定されたのと同じ身体活動目標を達成することが推奨される。
  • 糖尿病の有無にかかわらず、妊婦は週のうちほとんど毎日、少なくとも20~30分の中強度の運動に参加すべきである。
  • インスリンまたはインスリン分泌促進薬を使用している2型糖尿病患者は、運動中および運動後の低血糖を防ぐために、必要に応じて炭水化物を補う(または可能であればインスリンを減らす)ことが勧められる。
  • 肥満手術の前に運動プログラムに参加することは、手術の成果を高める可能性があり、手術後、参加することでさらなる効果が期待できる。

運動を実施する前に、こうした運動の効果を知ることは運動継続率の増加に繋がる可能性があります。何のためにやるのか?効果はあるのか?を知ることは大事で、IGFにいらっしゃるお客様にも上記のような効果を説明するところからスタートします。

運動は今日やったら明日すぐに数値の改善に繋がるようなものではないので、将来これを続ければ良い方向に向かうんだ・向かっているんだと理解することは重要です。

少なくとも3ヶ月程度は定期的な運動を実施し、その後血液のモニタリングで成果を実感し、その結果による運動継続のモチベーション向上と、良いスパイラルに自分をはめて行く必要があります。

こうして6ヶ月や1年といったある程度の期間を経て、いつの間にか血糖値が正常な範囲に収まっていたというお客様を沢山みてきました。

糖尿病の人、予備軍の人、予防したい人、どのフェーズにおいても運動は人間にとって必要なものなので、自身のスケジュールの中に組み込むようにしていきましょう。

現在困っている方はぜひIGFをご利用ください。


参考文献

Exercise/Physical Activity in Individuals with Type 2 Diabetes: A Consensus Statement from the American College of Sports Medicine

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パーソナルトレーナー 井上大輔

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