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2022.09.29

体重減少による代謝の変化–ダイエットはゆっくりやりましょう

少し長めの記事なので、先にこの記事のポイントを挙げておきます。 1日の総エネルギー消費量は、①安静時基礎代謝量、②非安静時基礎代謝量で構成される。 ②非安静時基礎代謝量は(日常的身体活動・運動・食物の消化)で構成される。 ①安静時基礎代謝量は1日の消費量の70%を占める 日常の身体活動は仕事内容によるが15〜50%、食物の消化は10%、運動は5〜10%、を占める。 緩やかな体重減少率は、脂肪と体脂肪率の大きな減少、および安静時エネルギー代謝の維持と関連している。 タンパク質摂取量は、過体重および肥満の人は、1.2~1.5g/kg/日が脂肪減少を最大化...

2022.09.28

体脂肪を燃やす有酸素運動

今回は体脂肪を燃やすのに効果的な有酸素運動のことについて話します。 先ず、体脂肪を落とすのには走らないと!と、いうのは間違いです。筋トレをしても体脂肪は落ちます。 有酸素運動で体脂肪を落とすことはあくまでも方法の1つに過ぎません。一般のお客様はイメージが湧かないかもしれませんが、指導者なら誰しもが知っているかと思います。 そのことを踏まえた上でどのように有酸素運動を取り入れるのが効率的かをお伝えしていきます。 有酸素運動とは 「好気的代謝によってヘモグロビンを得るため長時間継続可能な軽度または中程度の負荷の運動をいう」 と、定義付けされています。要するに、有酸素運動...

2022.09.18

腸内細菌叢についてまとめ–現在分かっていること

近年、腸内細菌叢(Intestine Flora/Gut Microbiota: GM)についての研究が盛んに行われています。文献数は2005年頃から増え始め、2019年から急激に増加しています。 これまで、栄養が身体に与える影響が注目されていましたが、腸内細菌も代謝や健康に大きな影響を与えているという証拠が見つかっており、それを解明しようと研究者たちが頑張っているわけです。 腸内細菌叢は、消化管に定着する微生物(細菌、古細菌、真菌、ウイルス)のコミュニティと定義されています。 腸内細菌叢の役割とその健康への影響、特に先進国で心血管事故のリスクを高め、その結果死亡者数を増やし...

2022.09.14

肥満症における運動-健康テクノロジーの役割

過去50年間、個人が消費する食品(特に加工食品と超加工食品)の特性と量、および個人が行う身体活動(PA)量に大きな変化があり、それが継続していることが知られています。 カロリー過剰・高エネルギー食品の消費によるエネルギー摂取量と、身体活動量の増加によるエネルギー消費量の慢性的なミスマッチが、現在の肥満の流行の根底にあります。 不十分な身体活動は、職場、家庭、交通機関、余暇での身体活動を含め、少なくとも150分の中強度または75分の強度の身体活動/週、またはその2つの同等の組み合わせを実施していないと定義します。不十分な身体活動量の有病率は、高所得国で最も高く、継続的に増加しており、...

2022.09.13

サーフィンのパフォーマンス分析–現在分かっていること

日本でのサーフィン人口は40万人程度で減少傾向にあります。(人口が減少している国なのでどのスポーツもそうなのですが…) 一方で、世界のサーフィン 世界でサーフィンを楽しんでいる国は、ISA(国際サーフィン連盟)加盟国の40ケ国とそれ以外の国々も合わせて、3,000万人近い人々がサーフィンを楽しんでいると言われています。 サーフィンのプロフェッショナリズムがますます高まり、世界的に成長する中、評価とコンディショニングの実践について、コーチや実務家を支援する研究は、現在ほとんどありません。 実際、サーフィンのパフォーマンスを分析する研究は、今日まで、競技中、トレーニング中、レクリ...

2022.09.10

高齢者が筋トレしない理由と参加への提案

筋力トレーニングの重要でポジティブな利点は専門家にはよく知られていますが、一般集団全体での参加と継続は依然として低いままです。 日本におけるフィットネス参加率は2018年で3.33%で、2014年の3.3%からほぼ変わっていません。更にこの参加者がスタジオや有酸素運動などに分散するため、純粋に筋力トレーニングに励む人は更に少なくなります。ちなみに2018年の米国のフィットネス参加率は20.3%、カナダ15.5%、英国14.8%、ブラジル4.6%などで、日本は参加率は低い方です。 特に高齢の世代ほど筋力トレーニングを行っていない傾向が高いかもしれません。実際、私がフィットネスクラブで...

2022.09.04

腰痛の治療に最も効果的なトレーニング方法

慢性腰痛(以下、腰痛)とは、12週間以上続く痛みです。慢性腰痛は腰痛症例全体の約20%を占め、腰痛の費用請求の約80%を生み出しています。 腰痛患者の最大90%において、臨床医は特定の診断を下すことができず、これを治療できる介入の有効性を特定し評価する必要があります。 ある先行研究では、この疑問について検討し、筋力トレーニングと安定化/運動制御運動トレーニングは、介入なしと比較して有効であり、有酸素運動と複合モダリティ(すなわち、有酸素、レジスタンス、ストレッチなど複数の種類の運動を含むプログラム)は有効でないと結論付けています。 本記事では、腰痛の成人患者における特定の種類...

2022.09.03

リバウンドはなぜするのか?それは仕方のないことだ

頑張ってダイエットしたのに、普通の生活習慣に戻したら、気づいたら体重がダイエット前と同等かそれ以上になっていたという人は少なくないでしょう。減量後の体重の再増加は、肥満者が頻繁に直面する問題です。 この体重の再増加(リバウンド)は、しばしば適切な食習慣と運動の継続の欠如に起因するとされています。しかし、体重や脂肪量は、自発的な食事摂取や運動をはるかに超えた、多くの生理的メカニズムによって制御されていることが知られています。 そこで、本記事では、なぜリバウンドをするのか?、体重のリバウンドに関与する主なメカニズムについて簡単に説明します。 腸管ホルモン(様々な消化液の分泌を調整...

2022.09.02

【発声とトレーニング】Adoさんライブを観て感じたこと【雑談】

2022年8月11日(木)、現在、人気がうなぎ登りの歌手『Ado』さんのLIVE「カムパネルラ」に参戦しました。このライブは、さいたまスーパーアリーナで行われました。 2022/09/02現在、YouTubeの登録者数が386万人で、20歳前後の人たちから絶大な人気を誇っていると言っても良いでしょう。実際にライブ会場に来ている人の8割くらいは10〜20代の若い人たちでした。 LIVEですが、マスク着用と声出しNGルールもあり、コロナ前のようなライブでの盛り上がり方ができないながらも、手拍子などで会場一体となって盛り上がっていました。(みんなルールを守って観戦していて偉いね!)パフォ...

2022.09.02

コンプレッションウェアの着用は血行動態を促進するのか?

『コンプレッションウェア』は様々なメーカーから販売されています。身につけた事がある方も多いのではないでしょうか? “コンプレッション”には、圧縮・圧迫・加圧といった意味があります。したがって、コンプレッションウェアは適度に筋肉を圧迫する事により、筋肉をサポートし、様々な効果が得られるという謳い文句で販売されています。具体的には 運動機能の向上 筋肉・関節への負担軽減 血行促進による浮腫の改善 疲労軽減・回復促進 主な機能として、こういったものが挙げられています。他には、速乾性があったり、保温性があったりで、「着ているのが快適ですよ」といった感じです。 ...

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