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  • 2023.05.22

ゴルフとトレーニングとスコア


外での運動が気持ちの良い季節になってきました。これからは熱中症にも気を付けたいですね。ポピュラーな屋外での運動のひとつにゴルフがあります。

パーソナルジムにいらっしゃるお客様のゴルフプレー率は高いです。なので、ゴルフとトレーニングについて少し書いてみたいと思います。

タイガー・ウッズ、レクシー・トンプソン、ロリー・マクロイ、ブルックス・ケプカなど、ゴルフ界のトップに立つ多くのゴルファーが、パフォーマンス向上のためにストレングス&コンディショニング(S&C)に力を入れるようになり、ここ10~20年の間にゴルファーの身体準備に大きな変化が起こりました。

クラブヘッドスピード(CHS)は、現代のゲームにおいてパフォーマンスを決定する重要な要素となっています。 現在の世界ランキングのトップ50は、単純にボールを最も遠くに飛ばす選手で占められています。

下図は、ドライバーの平均飛距離と賞金獲得金額の関係を示すデータです。男子で310ヤードのドライブを常に超えると賞金が大きく跳ね上がることを強調しています。とても興味深いですし、今ゴルフに取り組んでいて筋トレをしていない方は、これを見て筋トレのモチベーションが上がりませんか?

実際に私もフィジカルコーチとして、趣味でゴルフをしている人(大会に出たりもしている)や、学生ゴルファーなどにトレーニング指導をしたことがあります。皆平均スコアは上がり、ベストも更新しました。中には10年以上ベストが出なかった人がベスト更新するというケースもありました。

ゴルフの飛距離は主に技術的・身体的の2つの要素があり、コーチング可能なもの(技術)とトレーニング可能なもの(身体的すなわちパワー)の両方があります。

私はフィジカルコーチなので、パワーについて話を進めたいと思います。

パワーはトレーニングすれば誰でも飛躍的に向上させることができます。海外の選手は鍛錬された身体をしていますよね?マキロイ、めちゃくちゃ良い身体しています。

エンジンサイズのアップグレード

様々な筋力やパワーの測定値とクラブヘッドスピードの間に正の関係があることを示す証拠はいくつもあります。また、クラブヘッドスピードの著しい向上はエリートプレーヤーでも観察されています。

重要なことは、筋力とパワーのレベルやテクニックが比較的変化していないにもかかわらず、クラブヘッドスピードが増加したのは、体格の増加に起因することがあることです。 実際、体重が重くなると、固定効果が高まり、スイングスピードが速くても安定性を保つことができるという利点もあります。

角運動量(回転の勢い)の生成能力の向上と、生成された遠心力に抵抗する能力の向上は、体格の増加によってもたらされたものです。 股関節と体幹の剛性とエキセントリック筋力は、生成された遠心力に対する抵抗を促進します。

こうして文章にすると難しく感じますが、要は『トレーニングしてエンジンをデカくすれば、パワーを高めれば、飛距離は伸ばせる』ということです。それがスコア向上に繋がります。

堅牢な身体づくり

クラブを速く振ることは、より大きなトルクと身体へのより大きなストレスに繋がります。

トルクをコントロールし、特定の解剖学的構造(一般的には腰、首、手首)にストレスが集中するのを防ぐためには、各部位の強度が不可欠です。

  1. 骨格にかかるストレスを減らす
  2. 骨格が耐えられる負荷を増やすこと

テクニックを磨くことでストレスの軽減は少しは可能ですが、ある程度のストレスは避けられません。 したがって、関連する筋肉の作業能力を高め、プレーヤーが繰り返しトルクを制御できるようにすることが望ましいです。

まとめ

適切な知識と技能を持つ専門家(良いテクニックと段階的な活動量の増加を保証する)の指導の下で行えば、ストレングス&コンディショニング・トレーニングそのものが原因で起こる怪我はほとんどありません。 逆に、筋力トレーニングがスポーツ障害を減らす可能性があります。

トレーニングは、ここに述べたゴルフのパフォーマンスに対する特定の効果や、一般的な健康や幸福が得られます。効果はリスクを大きく上回ります。

日本人は筋トレすると身体が固くなるなど”根拠のない言い伝え”を信じて筋トレを避ける傾向にあり、技術でカバーしよう、技術で飛ばそうと考える傾向にあります。しかし、有名なプレイヤーほど良い身体をしており、飛距離と賞金のデータも出ているので、筋トレをしない選択肢は無いと言えます。

また、以下の図に示すように、技術は基礎体力の上にくるものです。土台となる筋力やパワーが備わっていなければ、より高い技術は習得できないのです。

ゴルフのスコアを伸ばしたい人は、ゴルフのコーチングよりも先ずはトレーニング優先をしましょう。

スコアは今のままでいいという方も、長く、ケガなくゴルフを続けるために筋トレをしましょう。

みなさんが良いゴルフ生活を送れると良いなと思います。

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いつもフィットネスの分野について記事を書くことばかりでしたが、気分転換にスポーツのネタも書いてみました。スポーツとトレーニングのことを知ると、スポーツ観戦の視点が増えて楽しみの幅も広がります。アスリートもフィットネス参加者もジムで同じようなことをしているので親近感が湧くと思いませんか?したがって、今後もスポーツネタを書いていこうと思います。


参考文献

How the best golfers in the world are using Strength & Conditioning to elevate their performance

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パーソナルトレーナー 井上大輔

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