女性は冬がダイエットのチャンスです
動物は冬に入ると冬眠します。冬眠前にたくさん食べて太って、冬を乗り切るエネルギーを蓄えます。言い換えると冬はエネルギーをたくさん消費するといえます。
ヒトにおいてはどうでしょうか。興味深い研究があったので紹介します。
結論からいうと「特に女性は寒冷環境で脂肪の酸化が促進する」ことがわかりました。
寒冷ストレスは女性でより高いレベルの脂肪酸化を誘発した
目的
漸進運動テスト中の寒冷ストレス下における女性の脂肪酸化を調査し、脂肪酸化に対する寒冷ストレスの影響を男女間で比較すること。
方法
- 26名の健康な被験者が、異なる周囲温度のトレッドミルで最大酸素摂取量(V̇o2max)を測定する2回の漸増運動試験を実施した。
- 心肺変数は、漸増運動試験中に連続的に記録した。
- 最大脂肪酸化量(MFO)および対応する運動強度(Fatmax)は、間接熱量測定により作成した脂肪酸化曲線から決定した。
結果
- 男女とも寒冷環境下では、より多くの脂肪酸化に依存していた(p < 0.05)。
- 男性に比べ、女性では寒冷環境下において50から70%のV̇o2maxで脂肪の酸化が有意に大きかった(p < 0.05)。
- 運動強度の増加に伴う脂肪酸化の変化には、男女間で有意差はなかった(p>0.05)。
- 寒冷環境では、女性の方が男性よりもMFO(p<0.05)、Fatmax(p<0.05)が大きいことがわかった。
- MFOを従属変数とした場合、性別、無脂肪量、脂肪量、V̇o2max、気温がその変動の48%を占めた。
結論
我々は、寒冷ストレスが女性における脂肪酸化を促進すると結論づけた。男性と比較して、女性は有意に高い値を示し、脂肪酸化の増加レベルは男女間で同様であったが、寒冷環境下でのエネルギー供給はより脂肪酸化に依存している。これらの要因は、男女ともに寒冷環境下での運動処方の個別化において重要な意味を持つ可能性がある。
男女ともに寒冷環境下では脂肪の酸化が進むようです。
脂肪の酸化とは
脂質の酸化とは具体的にどのようなものなのか、調べると専門用語がたくさん出てくるのでいまいち理解できない人も多いと思います。
要は、内蔵・皮下脂肪という固まりがあり、これを分解してエネルギーに変えやすくなる物質(アセチルCoA)にする、これが酸化です。
で、上記の研究を考えると、寒いと脂肪→アセチルCoAが促進されるよってことです。注意点はアセチルCoAになったからといってこれを使わなければまた、アセチルCoA→脂肪になるということです。
だからアセチルCoAを使う機会(運動)を設けてあげなければならないということです。
まとめ
普段の運動は糖質と脂質を半分ずつ使います。(筋トレは主に糖質だけど、有酸素運動や日常生活では半々)
でも、寒い時期は少し脂質の消費に傾きます。この時期に運動を取り入れると春夏秋に比べてより脂肪を消費することができます。
冬は忘年会・クリスマス・新年会で食べる機会が多いですが、イベント以外の食習慣を正して運動をすれば、実はダイエットに向いている時期です。
ここで溜め込んでしまわないように普段から運動する機会を設けておきましょう。1日8000歩以上歩くだけでもいいんです。
参考文献
Cold Stress Induced a Higher Level of Fat Oxidation in Women
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パーソナルトレーナー 井上大輔
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