ダイエットに成功する為の方法 ーテクニックー
これまで沢山のお客様の減量指導をしてきました。
開始当初よりも太ってフィニッシュしたというお客様は居ません。
2ヶ月で‐5㎏という人も居ましたし、6ヶ月‐30㎏という人も居ました。
このように、減量の幅は人それぞれです。ただ、上記2人のケースの場合、どちらのお客様も大変満足して卒業されました。
時折、ダイエットに取り組む人は○○㎏痩せた!とか、○○㎏痩せたい!という人が多いですね。
こういう人達は失敗する確率が高いです。
この記事では、ダイエット成功の定義を一定期間の取り組みでの最終着地が自分の満足いくものとします。
そして、どういう人がダイエットに成功するのか?を紹介していきたいと思います。
減量幅をパーセンテージで考える
まず、カウンセリングにいらしたお客様への第一段階の説明として「減量幅を○㎏ではなく、○%で評価しましょう」と説明します。
TVなどのメディアでは短期で大幅な減量ができた!と言った方が視聴者の食いつきがいいので、マイナス○㎏!という評価方法が一般の方の頭に刷り込まれています。
例えば2ヶ月マイナス10㎏!なんて数字は簡単に作れます。マイナス15㎏も難しくありません。太った人を広告塔に起用すれば良いのです。
100㎏オーバースタートの人なら、難しい事はやらず基本的なやり方でマイナス10㎏は結構簡単に達成可能。
冒頭に紹介した6ヶ月マイナス30㎏のお客様も110㎏オーバーのスタートでした。
マイナス30㎏!と聞けば凄いな~と感じる人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
では、体重女性が65㎏の人が15㎏落としたい!と言って取り組むとどのくらい難しいのか?マイナス30㎏が6ヶ月だったので、その半分の3ヶ月でクリアできるのか?
このケースだと、マイナス30㎏よりも難易度が高いと考えられます。
30㎏は110㎏の約27%です。(30÷110)
半年で27%減量したという事になります。1ヶ月で4.5%ですね。
では、65㎏の人が15㎏落とす場合は、、、
15÷65で23%の減量になりますね。1ヶ月で7.7%です。
1ヶ月で4.5%の減量をするのと、7.7%の減量をするのはどちらが難易度が高いかお分かりですね?
65㎏の人の3ヶ月マイナス15㎏は、110㎏の人の6ヶ月マイナス30㎏よりも、1.7倍くらい難しい事になります。
65㎏の人が同じ難易度で減量をすると、65㎏の4.5%でひと月2.9㎏となります。3ヶ月でマイナス8.7㎏ですね。
これなら現実的で妥当です。ちゃんと取り組めば十分達成可能な目標ですね。
このように、パーセンテージで減量幅を評価すると安全かつストレスも少なく目標達成することが可能になります。
ダイエットは短期で取り組んで一生涯その体型が持続するものではありません。
大事なのは、
- リタイアしない
- 健康で安全に取り組む
- 苦しくない
- 成功体験を積む
です。この1~4を堅持しながら、一生涯適切な体型を維持していく事です。
多くの人の適切な減量ペースは1ヶ月で3~4%になります。
50㎏の人:1.5~2㎏/月
80㎏の人:2.4~3.2㎏/月
これをまずは理解しましょう!
ちなみに、65㎏の人の3ヶ月マイナス15㎏はほぼ無理でしょう。出来たとしてもかなりのストレスを強いられ、筋肉もそぎ落ち、更に半年後はリバウンドをしていること間違いなし!
数字で適切な減量幅のイメージを出す
これは先ほどのパーセンテージで考えた後の作業です。
実際にお客様に説明するときのやり方を、2つの例で一緒に見てきましょう!
基礎代謝=寝たきりで1日に消費するカロリー
基礎代謝×1.5=朝起きてから翌朝起きるまでに消費するカロリー
食事摂取量(食べる量)は基礎代謝と同等にする:筋肉の減りを抑える為
例1
体重80㎏/基礎代謝1600kcal
1日の消費量=1600×1.5=2400kcal/日
食べる量1600kcal-1日の消費量2400kcal=-800kcal
1日800kcalのマイナスが作れましたね?
-800kcal×30日=-24000kcal/月
1か月24000kcalのマイナスを作れますね?
1㎏の脂肪を落とすのは約7200kcalのマイナスが必要と言われています。
24000÷7200kcal=3.3㎏
この人の場合、1ヶ月で3.3㎏(4.1%)の減量が妥当だという事になりました。
例2
体重55㎏/基礎代謝1200kcal
同様に計算していきます。
1200×1.5=1800kcal
1200-1800kcal=-600kcal
-600×30日=-18000kcal
18000÷7200=2.5㎏
この場合、1ヶ月で2.5㎏(4.5%)の減量が妥当だという事になりました。
前項で多くの人の適切な減量ペースは1ヶ月で3~4%と説明しました。
上記の計算でも4%ちょっとになりましたね。キッチリ食事を30日間コントロールした場合の計算です。
人々には付き合いなどの関係で、会食などのイベントがあるでしょうから、月に2~3回程度のイベントを加味すると、3~4%に収束するでしょう。
もちろんそういったものが無くて4%を超えるのは大いに結構と思います。
ただ、5%を超えてくる辺りからちょっと無理をしている計算になるので、筋肉が大きく落ちる可能性が高くなってくるでしょう。
1ヶ月3~4%の減量を目指しましょう!
淡々と作業のようにこなす
ダイエットをすると食事に迷う事があると思います。最初は誰しもがそうです。
しかし、数カ月単位で見ると、成功する人(順調に月3~4%減)と、上手くいかない人(月2~3%或いはそれ以下の減)には思考の違いがあります。
- 成功する人:食べるものを瞬発的に決める
- 上手くいかない人:何を食べるか毎食考える
成功する人は食べるものをキッチリしようと考えません。
先ほど減量幅を数字で説明したように、ダイエットというのは算数の問題なのです。
成功する人は、最初の頃何を食べるか迷っていた時に、「この食べ物はこのくらいのカロリーなんだな、じゃあコレとコレを食べれば大体OKだな」といった感じで、何となく食べものを数字あるいは分量で考えて、このくらいの量ならOK!みたいにざっくりと進めていきます。
そして、食事をルーティン化させます。3~4パターンで1週間回すみたいな。同じ物を食べる事が多いです。
この場合、目的が痩せる事になっています。その為の食事。
上手くいかない人は、最初の頃からずっと不安に駆られている傾向があります。
コレは食べていいのかな?このくらいの量は大丈夫かな?昨日コレを食べたから今日は違うものにしよう!でもコレは大丈夫なのだろうか?量は?…
こんな感じで常に自信がないまま進んでいきますし、昨日コレ食べたから今日は何にしよう?みたいに自ら悩みの種を生み出してその度に悩みます。このプロセスが常にストレスを感じさせるのです。
この場合、目的が何を食べるかにすり替わっています。痩せたいは建前。
で、自分でネットを検索して色んなダイエット法(食事)を試そうとします。
これは目的が痩せるではなく、色んなダイエット法に触れる事になっています。
ダイエットを成功させたければ、日々の算数(食事)を作業のようにこなしていきましょう。
理論と感情論は分けて考えてください!
停滞する要因を確実に潰す
停滞する要因は簡単です。かなり簡単。
これを抑えれば、もう言い訳は効かなくなります。笑
- カロリーがマイナスになっているか
- ビタミン&ミネラルを摂る
- 便秘ではないか
- 睡眠は十分取れいてるか
- 食べる時間は遅くないか
1)カロリーがマイナスになっているか
測定機器が無く基礎代謝が分からなくて困っている人はハリスベネディクト式を活用してみてください。
そこから前述の計算をして自分にとって適量の摂取カロリーになっているかを振り返りましょう。
体重は嘘をつかないので、減らしているつもりでもカロリーがトントンなら体重もトントンという事です。
1日単位で見るとクリアしているか○×で判断できるのですが、週単位ではどうでしょうか?クリアしていますか?
毎日1500kcalに抑えていても週に1度2500kcalの日があれば、平均摂取カロリーは1642kcalとなります。2回なら1785kcalです。
大局的な視点で時折振返る事も効果的です。
2)ビタミン・ミネラルを摂る
ビタミン・ミネラルは補酵素としての役割があります。代謝を維持する働きです。
シンプルにいえば、①肉や魚や大豆製品を毎日充分に食べる、②海藻や緑黄色野菜を毎日食べる、③時々うなぎやレバーを食べる、これらで大抵乗り切れます。
うなぎやレバーはビタミンが特に豊富です。うなぎはうな重だと高カロリーになるので注意が必要ですが、うなぎ単体だとかなりの代謝UP効果を受ける事が出来ます。(マリオカートのキノコみたいな役割(ちょっと分かりにくいか笑))
3)便秘ではないか
便秘の解消は人それぞれルーティンがあると思います。
基本的にはそれを崩さずに取り組み、もし便秘気味と感じたら、①ワカメを沢山食べる、②乳製品(牛乳・ヨーグルト)を摂る、③水を十分飲む、のが割と効果的です。
ワカメは「増えるワカメ(乾燥ワカメ)」を入手して、水でもどしてサラダや味噌汁などに加えると良いです。
乾燥した状態で手のひらに少し盛れるくらいの量を食べると良いです。
乳製品は乳糖を分解できない日本人が多い事で、お腹がゆるくなり便秘解消が期待できるものです。ただ、摂りすぎは高カロリーの元です。普通に1人前(200mlとか150gとか)がベターでしょう。
水は充分飲みましょう。1日2リットルが目安です。
4)睡眠は十分取れているか
寝ている間に脂肪がどんどん消費されます。
特に22~2時の辺りは成長ホルモンが沢山分泌されるので、非常に脂肪の消費が多いです。成長ホルモンには脂肪を燃焼する効果があります。
夜更かしをしている人や更にそれが原因で睡眠時間が少ない人は、このボーナスステージを逃していることになります。もったいない!
0時までには寝ましょう。そして6時間は最低寝ましょう。
5)食べる時間は遅くないか
食べる時間が遅いと、寝る時に胃袋に栄養を貯えて寝る事になります。冬眠している熊状態です。
でも人は冬眠しないですよね?エネルギーを貯えて寝る必要は全くないのです。
就寝直後(22~2時)のボーナスステージに胃袋に栄養が貯えてあると、脂肪を消費せずに胃袋の中の食べ物からエネルギーを消費する事が可能になりますね。そうすると内臓周りに蓄えてある脂肪は消費されにくくなります。
できれば空腹状態で寝た方が、ボーナスステージにフルで脂肪を消費出来ます。
寝る4~5時間前には食事を終わらせておきましょう。0時に寝るなら20時までには食事を終えるという事です。
これらがすべてクリアになっていれば、ほとんど停滞することなく体重が落ちていきます。
月に1度は基礎代謝を見直すと良いです。(体重が軽くなると基礎代謝も軽くなるため)
まとめ
ダイエットに成功するために必要なことを全部書きました。
沢山出てきたように感じるかも知れませんが、シンプルに
①1ヶ月に体重の3~4%の減量がベスト
②淡々と取り組む(食事は作業化させる)
③停滞要因を確実に潰す
この3つだけです。
1人でも多くの方が無理のないダイエットに取り組み、身体づくりは思ったほど苦しくないというのが伝われば良いなと思います。
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