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  • 2022.09.21

魚の摂取と冠動脈性心臓疾患


魚は良質なタンパク質源ですが、魚油(オメガ3脂肪酸)による健康効果も知られています。多くの研究が、魚の摂取が心筋梗塞、高血圧、動脈硬化、脳卒中のリスク低減に役立つ可能性を示しています。

以前の疫学的研究では、魚を大量に食べるアラスカ先住民やグリーンランドエスキモーは、CHDによる死亡率が低いことが判明しています。

オメガ3脂肪酸は、抗炎症作用とトリグリセリド低下作用を持ち、さらに血管拡張作用、抗不整脈作用、抗高血圧作用を持つ可能性があります。さらに、魚は、タンパク質、ビタミンD、ビタミンB、カルシウム、セレン、およびその他の栄養素を提供することができます。

無作為化比較試験では、L-アルギニンの補給が血圧を低下させ、血管内皮機能の回復を可能にする可能性があることが示されました。

個々の役割に加え、栄養素間の相乗効果も重要な効果をもたらす可能性があります。

今回は、魚の摂取による冠動脈性心疾患に対する効果を調べた研究を紹介したいと思います。

方法

2019年10月までのPubMed、Web of Science、Embaseデータベースから関連研究を同定した。魚消費量が最も多いカテゴリーと最も少ないカテゴリーの多変量調整相対リスク(RR)および95%信頼区間を、ランダム効果モデルで計算した。魚の消費量と冠動脈性心疾患(CHD)発症率および死亡率との間の用量反応関係を評価するために、制限付き三次スプライン回帰モデルを使用した。

結果

40件の前向きコホート研究が研究に組み込まれた。そのうち22の研究では、魚の消費量とCHD発症率との関連を調査し(28,261例、918,783人)、要約推定では、魚の消費量が多いほどCHD発症率が低いことが有意に示された[RR: 0.91, 95% CI: (0.84, 0.97); I2 = 47.4] 。

魚の摂取とCHD死亡率との関連を調べた研究は27件(10,568イベント、1,139,553人)あり、要約推定では、魚の摂取量が多いことはCHD死亡率の低下と有意に関連していた[RR: 0.85, 95% CI: (0.77, 0.94); I2 = 51.3]。

用量反応解析では、魚の摂取量が20g/日増加すると、CHD発症率と死亡率がそれぞれ4%減少することが示された。

結論

このメタ解析は、魚の摂取がCHD発症率および死亡率の低下と関連していることを示している。

この研究から、魚の摂取は冠動脈性心疾患の発症率と死亡率を下げる事が分かりました。また、

  • 魚の摂取量が20g/日増加すると、CHD発症率と死亡率がともに4%減少することが示されました。
  • 魚の摂取量が40g/日以上であれば、摂取量の増加とともにCHD発症リスクは減少しました。
  • 魚の摂取量が60 g/日以下であれば、摂取量が増えるにつれてCHD死亡のリスクは減少しました。

したがって、60g/日がCHD死亡を予防するための理想的な摂取量であると考えられます。これは、基本的に日本の国民の平均的な魚の摂取量と一致します。我々日本人は焼き魚や寿司をよく食べるので、世界的に見ても魚を沢山摂取している方です。その影響もあってか、平均寿命・健康寿命は世界一です。

一方で、中国とヨーロッパの人々の平均摂取量はこのレベルより低いことが分かっています。

欧米食や中華など、近年の日本では様々な食文化を体験する事が出来ます。しかし、魚や大豆・野菜・海藻をよく食べる日本の伝統的な食事は軸に据えておいた方が良いと言えるでしょう。


参考文献

Fish Consumption and Coronary Heart Disease: A Meta-Analysis

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