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  • 2019.10.04

健康的な栄養構成の提案 -ストレスは少なく、しかし減量はしたい‐


多くの人にとって、健康状態の改善には減量が求められます。

と同時に食事の改善も求められます。

しかし、これまでの習慣に抗う必要があるので食事の見直しとその実行はストレスを感じるものです。

極力、ストレスを少なく食事の改善をしたいと思うはずです。

 

日本の最新の食事摂取基準2015では以下のように推奨されています。(30~49歳の場合)

男性

  • カロリー:2300kcal
  • タンパク質:60g
  • 炭水化物:57.5%

女性

  • カロリー:1750kcal
  • タンパク質:50g
  • 炭水化物:57.5%

 

基本的にカロリーが守られていれば、この推奨の通りの構成で体重の増減を少なく過ごせます。つまり体重維持という事です。

この推奨カロリーがBMIいくつなのか、体脂肪率(筋肉量)がどのくらいかを基に出されているかは不明ですが、活動量は低めの方に設定されているものです。

私も大体このくらいかと思いますし、現代人はデスクワーカーの方が多いのでこの数字をピックアップしました。

 

現代の食事では簡単にカロリーオーバーする

朝食にサンドイッチとカフェオレを摂れば、これだけで500kcalです。

昼は定食だったとしましょう。健康的に見える焼き魚定食でさえ700kcalです(ご飯1膳の場合)。

唐揚げやトンカツ定食なら1000kcal近くになるでしょう。

夜は「一日の疲れを癒す解放の時間だから」という事でたくさん食べる傾向にあります。これにはいろんなパターンがありますね。

多めのご飯にハンバーグや焼肉、ラーメン餃子チャーハン定食、カレーなど。。。これにお酒を付ける事もあるかもしれません。

たくさん食べないにしても、おやつ(チョコレートやナッツ類、ジュースなど)を食べていたりしてトータルでみれば日々同じくらいの摂取カロリーです。

男性なら朝食はもう少し多めかもしれませんし、昼食のご飯1膳は物足りないでしょう。お酒を飲む人の夜食は1000kcalを余裕で超えます。

合計2200~2500kcalにはなりそうです。

男性は1日2000kcal、女性は1700kcal程度なら体重は維持されますが、週末に飲み会やたくさん食べる機会があれば1週間のトータルはオーバーしてしまいます。

このように1日1日のカロリー収支はちょっとプラスでも、1週間で計算すると何百キロカロリーもプラスになっているということになります。

塵積って山となる ですね。

 

必須栄養素から考えると、アミノ酸(タンパク質)、必須脂肪酸(脂質)、その他ビタミン・ミネラル・食物繊維であり、糖質(炭水化物)は必須ではありません。

という事はカロリーを摂りすぎる現代で気を付ける事は、個人で57.5%の糖質比率を40~50%くらいに引き下げて、自動的に全体のカロリーを縮小させる形でちょうど良いと思われます。

カツカツの『糖質制限』をしましょう!

とは言っていない事に気づいて頂ければなと思います。

既に低め~標準低めの体重(BMI18.5~20未満くらい)の方は糖質比率を減らした分、タンパク質の摂取量をしっかり上げる事が良いと思われます。体重が軽い人は筋肉量が少ないケースが殆どだからです。

もちろん個人の体型に合わせて柔軟に構成を変える必要はあります。

炭水化物もタンパク質もどちらの量も減らすやり方は、全体量が一気に減るのでそれだけストレスも大きくなります。止めた方が良いでしょう。

繰り返しになりますが、糖質だけ少し減らすのが良いです。(もちろんしっかり糖質カットするのに越したことはありません。)

 

ストレス無くやるには

以上のことをストレスなくやる方法があります。

  • 白米を玄米に変える
  • 白いパンを全粒粉パンに変える
  • 白い麺を蕎麦に変える
  • デザートのお菓子をフルーツに変える
  • 野菜の分量を増やす

などです。

こうすることで全体の食事量が変わることなく『食物繊維の量・比率が増え』代わりに『糖質の摂取量・比率が減り』さほどストレスを感じず減量しやすくなります。

 

スマホアプリでの食事管理について

最近ではスマホアプリを使い栄養管理するものも増えています。

これらのアプリケーションでは全体のカロリーの増減で対応しようとアドバイスしますが、必須栄養素から考えれば、糖質・脂質・タンパク質の比率でコントロールする方が体重のコントロールが容易だと考えられます。これには、

  • 糖質摂取によるインスリン分泌は脂肪の蓄積を促す
  • 糖質摂取により糖新生が働きにくくなり脂肪の消費がしにくくなる
  • タンパク質は摂取量が増えても筋肉がついたり、尿中排泄される(脂肪蓄積されにくい)

等の理由が挙げられます。

その他(必須栄養素から考えるダイエット図解 超わかりやすい食事と代謝)参考にしてください。

 

食事制限によるストレスが少なく、ある程度減量の効果を追求したいと考える人は多いと思います。(というか皆そう)

◆減量や体重維持におススメなのはこちらです↓◆

糖質の推奨57.5%を40%に下げたものです。そのぶんタンパク質と脂質の比率が少し上がっています。

脂質が増えているので太りそうだと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、タンパク質を摂る際は脂質がセットになるので、糖質を少なくしたぶん、タンパク質を食べると必然的に摂取比率が上がります。

でもこれで良いのです。「比率」が増えただけなので「全体量」が増えているわけではありません。

この比率にして2週間ほど食生活を送ってみてください。次第に脂質を消費できる身体になってきます。

パターン①:細かい栄養計算が面倒くさいという方は、夕食でご飯・パン・麺類を抜き、魚・肉を少し多めに食べてください。おやつも無しにしてください。

パターン②:夜はストレスなく食べたいという方は、朝昼の炭水化物を抜いてください。朝は卵と納豆だけにするなど。昼は定食でご飯を抜く。おやつはもちろん無しです。

甘味が欲しいと強烈に感じる場合は、ダイエットコーラやガム等で代用してください。依存症の症状なのでこれは慣れです。それまでの繋ぎです。

パターン①か②どちらも出来ないという方は、

パターン③:1日1~2食にするのが最終手段です。

この場合は、各食事腹7分以下が鉄則です。1日2食でも1食1000kcal以上食べれば意味がありません。

 

①~③どれもできない場合は、厳しい言い方ですが現時点での減量はあきらめてください。

ただ、あなたが一生減量が出来ないという意味ではなく、現時点で減量をさほど必要としていないという事です。

やる覚悟が備わったときにチャレンジすれば良いと思います。

人は危機感を持った時しか行動に移しにくい生き物ですし、怠けるというのは本能です。

本能に抗う行為にはストレスを感じるので、その反動でまた太ってしまう可能性があります。

生半可にやると余計に悪くなるという事ですね。

 

既に体重過多もしくは肥満の人にとってのダイエットは精神修行と同等です。

1日2日で脂肪が数キロ落ちるはずはありません。

数週間から数ヶ月かけて取り組み、気づけば数キロあるいは十数キロ減っていた。というのがダイエットです。

やり始めの2週間が一番つらいと感じるので、まずはそこを乗り越えるように取り組んでみましょう。乗り越えればその先が見えてきます。

 

10月になりました。もうすぐ年末に向かいますね。

せめて太りやすい年末年始までは体重が増えないように、出来れば落とした状態で12月末を迎えたいですね。