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  • 2023.10.02

高齢者の1年間の筋トレ後の追跡調査-筋量と筋力の変化


今回は、高齢者で自宅で行う筋力トレーニングと施設で行う筋力トレーニングを比較し、介入終了後の6ヶ月間における筋肉量と筋力の維持がどのように変化したかを調査することを目的とした研究の紹介です。

結論からいうと、自宅でのトレーニングは、施設でのトレーニングと比較して、筋量と筋力の維持には優れていない。という結果でした。

本研究の目的は、センターでのレジスタンストレーニングと比較した自宅でのレジスタンストレーニングが、介入終了後6ヵ月経過した高齢者において、筋量および筋力の良好な維持と関連しているかどうかを調査することであった。

ホエイプロテインを毎日補給するホームベースの軽強度トレーニング(LITW)、ホエイプロテインを毎日補給するセンターベースの重強度レジスタンストレーニング(HRTW)、またはホエイプロテインを毎日補給する単独トレーニング(WHEY)のいずれかを1年間行った健康な高齢者(65歳以上)104人が、介入後6ヵ月後に追跡測定のために戻った。
筋量、筋力、パワーの測定は、介入終了時と追跡調査時に評価した。さらに、追跡調査期間中にレジスタンストレーニング(週1回以上のトレーニングセッション)を継続した被験者(CONT)と中止した被験者(STOP)の間で、これらのパラメータの変化を比較した。

追跡調査期間中のレジスタンストレーニングの継続率は、HRTWとLITWで差はなかったが(41%対41%、P = 1.0)、WHEY(18%、P = 0.04-0.05)と比較すると両群で高かった。
しかし、追跡期間中の筋量、筋力、パワーの変化については、LITW/HRTW/WHEYの間で群間差は認められなかった。
STOPは、CONTと比較して、大腿四頭筋断面積の維持率が低いことと関連していた(-1.7cm2[-0.4~-3.0]、P = 0.01、効果量:0.79)。
筋力およびパワーの変化に対するトレーニング継続の効果は観察されなかった。

結論として、自宅でのレジスタンストレーニングでは、センターでのトレーニングと比較して、筋量と筋力の維持は優れていない。しかし、トレーニングの介入にかかわらず、筋量の維持にはトレーニングの継続が重要であるようである。

まとめ

施設でのトレーニングに比べ、自宅でのトレーニングは負荷が小さかったり、筋肉を成長させるだけの十分な筋疲労を与える事が出来なかったり(精神)という事が、自宅トレーニングが筋力・筋肉量の維持に不向きという事でしょう。

しかし、自宅でのトレーニングも継続する事で筋肉量を維持する事は可能ですから、完全に運動をやめてしまうより続けることが望ましいと言えるでしょう。


参考文献

Changes in Muscle Mass and Strength During Follow-Up After One-Year Resistance Training Interventions in Older Adults

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パーソナルトレーナー 井上大輔

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