Blog

2023.05.11

高齢者におけるタンパク質源と筋肉の健康

高齢者のサルコペニア予防と筋骨格系の健康維持には、1日1.2g/kg体重までの高タンパク質の食事が有効であることが研究により示されています。しかし、食欲が減退し、健康状態に問題がある高齢者にとって、1日あたりの食事性タンパク質の摂取量を増やすことは困難です。このような制限による老化した筋肉への悪影響は、高品質のタンパク質源の摂取やサプリメントによって回避することができると考えられます。 最近の文献では、ホエイと大豆タンパク質が最も一般的な高品質タンパク質として使用されてきました。しかし、植物由来の食事性タンパク質の選択肢を増やしたいという消費者の要望が高まってきています。例えば、エンドウ...

2023.05.10

自己紹介~創業の想い~

パーソナルトレーナーの井上大輔です。簡単に自己紹介をします。 出身:宮崎県 スポーツ経験:野球、柔道、陸上、ウエイトリフティング 趣味:読書、トレーニング、スポーツ観戦、その他趣味 資格:NSCA認定パーソナルトレーナー 会員:NSCA Japan/日本外科代謝栄養学会/日本静脈経腸栄養学会/日本感染症学会 経歴:’10’4~’12’3 関西大学バスケットボール部/学生トレーナー ’12’4~’14’3 Kajima Deers / Athletic Performance Coach ’13’4~’14’6 グリーンパークゴルフセンター/Str...

2023.05.09

タンパク質は認知機能低下を抑制する

タンパク質は筋肉を維持・増量させるために必要なものということを知っている人は多いと思います。最近ではスーパーやコンビニなどでも「タンパク質強化食品」が沢山陳列されています。 では、タンパク質が認知機能低下を抑制する効果があることはご存知でしょうか?ハーバード大学の研究を紹介します。 結論からいうと、 動物性タンパク質の摂取は認知症を発症するリスクが低くなる 植物性タンパク質の摂取は認知症を発症するリスクがさらに低くなる えんどう豆、ライ豆が特に効果が高かった 2022年1月号のThe American Journal of Clinical Nutrit...

2023.04.30

筋力トレーニングが記憶、処理速度および気分状態に及ぼす影響

筋力トレーニングを行うと、ホルモンの影響により気分の高揚や精神状態の改善などが起こる事が分かっています。一方、集中力などが向上する事も示唆されています。今回はこうした、筋トレが脳機能に与える急性の効果についての研究を紹介します。 結論は 18~25歳男性が40分の筋力トレーニングを実施 注意力と処理速度は運動後に良好だった 活動的、活力、抑うつの効果が高い可能性 認識記憶を改善しないものの、注意と処理速度を改善し、気分状態に対する効果はまちまちである といった具合でした。研究の概要は以下の通りです。 中強度から強度の有酸素運動は、学習と記憶を改善するこ...

2023.04.29

NMNサプリメントについて

先日、お客様から「‟NMN”というサプリメントって何なんですか?」と聞かれ、そんなサプリメントが出ているのかと気になったので調べてみました。ざっと書いていきたいと思います。 はじめに結論からいうと 900mg/日までのNMNの60日間の経口投与は安全であり、忍容性も良好でした。 NMNの補給は、6分間歩行試験、血中生体年齢、SF-36スコア(生活の質)の有意な改善で示されるように、健康な成人の身体的持久力と一般健康状態に好影響を与えました。 900mg/日の経口投与は、600mg/日の投与に比べ、優れているわけではないので「600mg/日の投与」で良さそうです。 ...

2023.04.28

筋トレは関節可動域を改善する-ストレッチは不要

筋トレで身体が硬くなってしまう(関節可動域が狭まってしまう)と考える人は多いです。 「筋トレすると身体が硬くなるよ!特にスポーツするなら筋トレよりもストレッチが大事!」こうしたことを言い伝えで聞いたことがある人も多いと思います。 しかし、実際には筋トレを行うと柔軟性が向上します。筋肉も大きくなり、筋力も強くなり、柔軟性も向上する。言うことなしです。エクササイズに費やす時間と効果を考えた時にはむしろストレッチはやらない方がいい選択になることも多いです。 結論からいうと、「筋トレの前後にストレッチを行うことは、柔軟性を高めるために必要ない」となります。 背景:レジスタンストレー...

2023.04.26

夏までに減量するなら今が始め時

暖かい日と冷える日を繰り返したり、雨の日が続いたりと不安定な天気が続いております。梅雨から夏に向かっていると感じますね。 最近、某大手パーソナルジムのCMを目にする機会が増えてきました。露出の多い季節に向けてダイエットしなければと考える人は毎年多くいらっしゃいます。 タイトルにある通り、夏に向けて身体づくりをするなら今から取り組まねばならないです。スケジュール的にです。 なぜ今から? 1ヶ月に落とせる脂肪の量は2㎏程度です。体重が重い男性なら3㎏くらいはいけるかもしれません。女性ならもう少し少ない1.5㎏とかになるかもしれません。 安全かつ最速で落とすとこのくらいの減量幅...

2023.04.25

BCAAの補給は骨格筋の損傷を軽減する

BCAAは筋肉を増量させるのに効果的な栄養素とされています。競技レベルに関わらず、多くのアスリートや定期的かつ適度な運動をしている人々に栄養補助食品としてよく利用されています。 運動を行うと筋肉が損傷(≒一時的な筋肉量の低下)します。もし、損傷の程度が低くなれば次回の運動でより効率的な運動が可能になったり、筋肉量低下の時間が短くなることで筋量増加に転じやすくなったり、運動を行う人にとっては大きなメリットがあります。 今回はBCAAに骨格筋の損傷を軽減する効果があるのかを再確認してみたいと思います。 結論は BCAAの補給は、筋損傷の程度が低~中程度である限り、 ...

2023.04.24

過体重または肥満の成人に対する家庭での運動

最近発表された世界的なデータによると、太りすぎや肥満で生活する人の数は2016年に19億人と推定されており、包括的な体重管理戦略の一環として身体活動を増やし、座りがちな行動を減らすなどの予防戦略を継続する必要性が強調されています。世界保健機関(WHO)は最近、身体活動ガイドラインを更新し、増加する体重過多と肥満の抑制に向けて貢献する、活動的なライフスタイルの利点に対する認識を高めました。 感染症流行抑制に対する措置のような強制的な制限は、世界中の個人の生活に大きな影響を及ぼしています。地域のフィットネスの機会は減少し、身体活動の減少によりエネルギー消費量は減少し、さらに間食やストレス食に...

2023.04.22

高齢者のトレーニングに関する研究の総説

高齢者のトレーニングについての2022年12月時点でのまとめです。 高齢者は 筋力 パワー 有酸素持久力 バランス 関節可動域、柔軟性 これらの能力を向上させる運動プログラムが求められます。 有酸素性持久力は、ウォーキング、ジョギング、自転車などの有酸素運動を行う事で向上します。 それ以外の能力(筋力、パワー、柔軟性、バランス、関節可動域)は、筋力トレーニングで解決する事ができます。フリーウエイトが最適です。 フリーウエイトとは 筋力トレーニングはマシントレーニングとフリーウエイトに分ける事が出来ます。 マシントレーニング ...

BACK / NEXT