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2023.04.16

断食が体組成と健康に及ぼす影響-ダイエット-

ダイエットに食事の変化はつきものです。低糖質法や低脂質、地中海食など様々な方法があります。 その中でも今回は『断食(ファスティング)』の効果を確認してみます。(もっとも、断食はダイエットの為というより、体内“口~肛門の一本の管”をゼロベースに、キレイにするといった目的で実施されることもあると思います) カロリー制限の代替法のひとつでもあるので、体重を減らす目的で実施する人も少なからずいると思います。 断食の方法 人気のある断続的な断食プロトコルの大部分は、以下の3つのカテゴリのうちの1つに分類することができます。 交互断食 全日断食 時間制限食 交互...

2023.04.15

乱れた食事は何日で取り返せるか?(ダイエット)

増量や減量は算数のゲームです。 マイナスを日々積み重ねれば減量(ダイエット)できるし、プラスを繰り返せば増量(太る)します。 今回はダイエット期間中に飲み会や週末のちょっとした贅沢などが入った場合、取り返すのにどのくらいの事をしなければならないかをざっと計算してみたいと思います。 結論からいうと、食事が乱れると取り返すために更に絞った食事を最低でも3日間ほど続けることが必要で、週2回でも乱れるとその週の減量はほぼ不可能になります。(週2だと減量中とはいえ逆に太る可能性もある) 減量中はイベントをゼロにするといった環境の整備から入る方が賢明です。平日の飲み会や休日の外食は...

2023.04.14

成人の体力レベルを維持するための運動の量と質

運動の有益な効果を実証する科学的証拠は議論の余地がなく、ほとんどの成人において、運動の利点はリスクをはるかに上回ります。体力と健康を改善・維持するために、日常生活動作を超えた心肺機能、抵抗力、柔軟性、神経運動機能などの運動トレーニングを含む定期的な運動プログラムは、ほとんどの成人にとって不可欠です。 アメリカスポーツ医学会は、ほとんどの成人が、 中強度心肺運動トレーニングを週5日以上 1日30分以上、合計週150分以上 または中強度と強度の運動を組み合わた心肺運動トレーニングを週3日以上、1日20分以上(75分以上) 総エネルギー消費量を500-1000MET...

2023.04.13

がん生存者のための運動指針について

がんの早期発見と治療法の改善により、現在、米国では約1200万人のがん生存者がいます。このように増え続ける生存者は、がんの再発や他の慢性疾患のリスク、身体機能や生活の質への持続的な悪影響など、病気や治療による独自の課題に直面しています。 これまで臨床医は、がん患者さんには安静を保ち、活動を控えるよう勧めてきましたが、運動に関する新たな研究により、この推奨に疑問の声が上がっています。このため、米国スポーツ医学会は、がん術後補助療法中および術後の運動トレーニングの安全性と有効性に関する文献を収集し、ガイドラインを作成するために会議を開催しました。 会議では、がん治療中および治療後の運動...

2023.04.11

男女における超加工食品摂取と大腸がんリスクとの関連性

大腸がんは、米国では男女ともに 3 番目に多く診断される悪性腫瘍であり、世界的にはがんによる死亡原因の第 2 位となっています。日本においても大腸がんは罹患率2位のがんとなっています。 食事は、大腸がんの重要な修正可能リスク因子として認識されてきました。これらの食品は通常、砂糖、油脂、精製デンプンを多く含み、腸内細菌叢の組成を悪化させ、大腸がんの確立した危険因子である体重増加や肥満のリスク上昇に寄与しています。 超加工食品を多く含む食事は、通常、食物繊維、カルシウム、ビタミン D などの大腸がん予防に有益な栄養素や生物活性化合物も少ないです。超加工食品の例としては、炭酸飲料、ソーセ...

2023.04.09

筋トレでダイエットをする人のための食事

ダイエット(減量)には運動を実施することと、食事を見直し改善することが必要不可欠です。 食事だけでダイエットをすると筋肉が減るためリバウンドのリスクが高まります。 運動だけで痩せようにも、運動の消費カロリーは大したことないので体重に与えるインパクトが薄いです。結果が出る前に多くの人は脱落します。 なので、運動と食事は同時進行で取り組まなければならないのです。今回は運動しながらダイエットをする人がどのような食事をすると良いのかを紹介します。 カロリー 脂肪を落とすには、摂取カロリーが1日の消費カロリーを下回るようにしなければなりません。従って、普段の食事で体重が増加...

2023.04.08

変形性膝関節症に対する運動の効果とメカニズム

変形性膝関節症は、女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。主な症状は膝の痛みと水がたまることです。 初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、中期では正座や階段の昇降が困難となり、末期になると安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。 原因は、関節軟骨の老化によることが多く、肥満や遺伝も関与しています。加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、遣い過ぎによりすり減り、関節が変形します。 予防法としては、運動で下肢の筋力を鍛えたり、減量をして膝への荷重を減らす事が挙げられます。一方で、いま変形性膝関...

2023.04.07

がん生存者に対する高強度トレーニングは安全か?

がん経験者は、しばしば骨格筋量の低下や体力の低下を経験します。また、特定部位の浮腫を伴う人も多いです。 こういった問題をまとめて解決するために、筋力トレーニング(=レジスタンストレーニング)は有効な手段です。 中強度のレジスタンストレーニング(MidRT)は、がん生存者において安全であると考えられています。一方、高強度のレジスタンストレーニング(HIRT)については、証拠が不足しています。したがって、今回は、がん生存者におけるHIRTセッションの安全性と実現可能性を調べてみました。 対象 24名のがん生存者(乳がん14名、前立腺がん10名、61.6 ± 9.5歳、肥満度27...

2023.04.06

日常生活における運動パターンと虚弱体質発生率(フレイル)

フレイル(虚弱)とは、わかりやすく言えば「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。噛み砕いでいえば、フレイルになると日常生活がしんどいものになり、精神的にも後ろ向きになりがちになります。しかしフレイルは、早く介入して対策を行えば元の健常な状態に戻る可能性があります。具体的な介入方法は運動と栄養です。 日常的な多目的身体活動からの離脱がフレイルと前向きに関連し、フレイルの原因にしばしば存在する慢性炎症によって変化している可能性があるかどうかは未解明です。 健康でフレイルになる前の高齢者を対象に行われた研究では 1日の総活動時間が長い 1日の活動回数が多い 休...

2023.04.05

大腸がん(ステージIII)における身体活動とがん再発の関連性

ステージIIIの結腸がんに対する外科的切除後の身体活動は、生存期間の有意な延長と関連しています。しかし、身体活動が生存期間を改善する生物学的メカニズムは、はっきりと分かっていません。生物学的メカニズムの一般的な仮説には、循環腫瘍細胞の根絶や、炎症、高インスリン血症、免疫抑制など、微小転移を助長する宿主微小環境内の刺激の低減が含まれます。身体活動はすべての細胞や組織に明確に影響します。したがって、身体活動は、がんの再発を予防したり単に遅らせたりすることで生存への利益を与えるかもしれません。 目的:III期結腸癌患者において、術後の身体活動が癌の再発を予防するか、遅延させるかを検討した。 ...

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