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2023.02.18

腹を凹ませたいのに腹筋だけやるのは無意味

冬は厚着になるので、多くの人が夏に比べて体型を気にしなくなる季節です。しかし、この時期に痩せなくても良いが“太らないようにする”というのは、次の薄着の季節に“また減量しないといけない”フェーズを無くす為に必要な事です。 お腹を凹ませたい、引き締めたいから腹筋エクササイズをやる、あるいはやったという人をテレビやネットSNSでよく見かけます。果たしてこれは正しいのか?これを調べた研究があります。 腹部運動が腹部脂肪に及ぼす影響 目的:腹部運動が腹部脂肪に及ぼす影響を調査すること 方法:18歳から40歳までの健康で座りがちな24名の参加者(男性14名、女性10名)を、以下...

2023.02.14

昼寝がパフォーマンスに与える影響

昼寝が認知とパフォーマンスに影響を与えるのかを調べた研究を紹介します。 結論は、30分から60分までの日中の仮眠は、認知能力および身体能力の改善、ならびに自覚的疲労の軽減につながるようです。 研究の概要は以下の通りです。 目的:通常の睡眠と部分的な睡眠不足(必要以上に睡眠時間を短くする)後の日中の仮眠と認知・身体スポーツパフォーマンスおよび疲労との関連を推定すること。 デザイン:システマティックレビューとメタアナリシス。 データソース:PubMed、Scopus、Web of Science、Cochrane Central、SportDiscus、PsycINFOの...

2023.02.13

総タンパク質の摂取量が多いほど死亡のリスクが低くなる

心血管疾患とがんは2大死因であり、2016年には世界で2,690万人の死亡に寄与しています。これらの疾患において、食事は重要な役割を担っています。高タンパク食は、体重減少、筋肉量の維持、体力の増強に効果があると考えられることから、最近では高タンパク食の遵守が一般的になっています。 このテーマで既に知られていることは、 高タンパク食の摂取は、体重をコントロールし、心代謝異常を改善することが示唆されている。 赤身肉の常食と動物性タンパク質の大量摂取は、いくつかの健康問題に関連している。 様々な種類のタンパク質と死亡率の関連性に関するデータは相反するものである。 今...

2023.02.11

運動はうつ病症状に対して有効である

過去に運動がメンタルにポジティブな影響を与えたり、うつ病に対しても効果的だとする研究をいくつか見てきました。今回は、運動がうつ病に対して効果があるのか?まとめた研究を見ていきたいと思います。 結論は 運動はうつ病とうつ症状の治療に有効 監視下及びグループで、中強度の有酸素運動計画で、エビデンスに基づいた治療オプションとして提供されるべきである。 研究の概要は以下の通りです。 目的 非活動的な対照群と比較して,運動のうつ病症状に対する有効性を推定し,運動のうつ病に対する緩和効果および出版バイアスの有無を明らかにすること。 デザイン 系統的レビューと...

2023.02.10

【サッカー】体幹トレーニングのパフォーマンスへの影響

多くのスポーツの現場で体幹トレーニングが実施されています。ここでの体幹の定義は「四肢を除く部分」を指します。骨盤~胴体~頭の部分です。 下半身から生まれたパワーを胴体や上肢までロスが少なく力を伝達させるために体幹部分の強さ・硬さが必要です。体幹トレーニング行うことで、強靭な体幹を手に入れようという意図があります。 体幹トレーニングが実際にサッカーのパフォーマンス向上に役立つという調査がありましたので紹介したいと思います。 結論は 体幹トレーニングは、サッカー選手のパワー、スピード、バランス、敏捷性など、スキルに関連した体力を向上させることができる。 理論的には...

2023.02.07

多くのフィットネスクラブユーザーは強度不足

私は過去にフィットネスクラブのスタッフとして多くのお客様がトレーニングしているところを見てきました。 この時感じていたのは、ほとんどの人が軽い負荷でトレーニングをしていて、トレーニングの恩恵を受ける事が出来ているのか?です。筋肉を肥大させる、あるいは筋力を増加させるトレーニングを実施できている人はほとんど見かけませんでした。 自由に負荷を選択できるフィットネスクラブにおいて、ユーザーの多くはどのくらいの負荷でトレーニングを実施ているのでしょうか?この疑問の答えになるような研究があったので紹介したいと思います。 結論は 参加者は、すべてのエクササイズにおいて、1RMの...

2023.02.04

単関節運動と多関節運動による筋肥大効果

筋力トレーニングには単関節運動と多関節運動の2種類があります。 単関節運動は、関節が1つだけ動くエクササイズを指します。例えば、アームカールやレッグエクステンション・カールなどです。 多関節運動は、関節が2つ以上動くエクササイズを指します。例えば、ベンチプレスやスクワット、懸垂などです。 単関節と多関節はどちらが筋肥大にとってより効果的なエクササイズなのでしょうか。それを調べた研究を紹介します。 結論は 多関節と単関節トレーニングの間で同様の全筋肥大を示すと結論付けている 単関節運動は、筋小節を優先的に肥大させる能力を提供し、より完全な筋発達を促進する可...

2023.02.03

最大筋力を増加させるために必要な最小トレーニング量

筋力の向上は、スポーツパフォーマンスの向上、傷害リスクの低減、多くの健康指標との関連、さらにはポジティブな心理的効果を発揮する可能性があります。 パワーリフト(スクワット(SQ)、ベンチプレス(BP)、デッドリフト(DL))のような多関節運動は、全身の筋力増強に効率的かつ有効であるため、筋力増強を目指すアスリートだけでなく活動的な個人にも広く利用されています。 今日まで、最小量の概念、すなわち「1反復最大筋力(1RM)を向上させるために必要な最小量は何か」については、特にパワーリフトとの関連において、文献上では直接的に検討されてきませんでした。今回は、トレーニングを受けた個人の最大...

2023.02.02

血圧の最適値はどこなのか?

ここ数年の臨床における標準的な血圧目標は、一般的な高血圧患者に対して140/90mmHg未満とされてきました。 しかし、近年発表された新しい試験では、より低い血圧の目標値を達成しようとする考え方が再び導入されています。 一方で、昔は180/100mmHg以上が高血圧とされていたこと、一定期間を経るごとに基準が下げられていることから、さらに低い目標を立て続けるのは製薬会社の思惑なのではないか?と言った意見も見られます。 したがって、標準目標値よりも低い目標値を達成しようとする場合、その利益が害を上回るのかどうかを知ることは重要です。今回はこの点について調べてみました。 目的...

2023.01.28

椎間板ヘルニアと陸上・水中での体幹トレーニング

椎間板ヘルニアの有病率は人口の1%程度と言われています。日本の人口は1億2000万人ですから、単純計算で120万人くらいは居るのでは無いかと思われます。 椎間板ヘルニアの患者さんの年齢は50歳代にピークがあり、男性は女性の約2倍の頻度でみられるとされています。 腰椎椎間板ヘルニアの約80-85%は自然経過で軽快するとされ、いわゆる保存的療法と呼ばれる治療法を行うことを原則とします。保存的療法としては、安静・腰椎コルセットの装着・腰椎牽引療法・腰部のマッサージなどの理学的療法などがあります。保存的療法を2-3ヶ月行っても効果のない場合や、痛みの発作が繰り返す場合、痛みが激烈な場合、下...

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