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2023.02.07

多くのフィットネスクラブユーザーは強度不足

私は過去にフィットネスクラブのスタッフとして多くのお客様がトレーニングしているところを見てきました。 この時感じていたのは、ほとんどの人が軽い負荷でトレーニングをしていて、トレーニングの恩恵を受ける事が出来ているのか?です。筋肉を肥大させる、あるいは筋力を増加させるトレーニングを実施できている人はほとんど見かけませんでした。 自由に負荷を選択できるフィットネスクラブにおいて、ユーザーの多くはどのくらいの負荷でトレーニングを実施ているのでしょうか?この疑問の答えになるような研究があったので紹介したいと思います。 結論は 参加者は、すべてのエクササイズにおいて、1RMの...

2023.02.04

単関節運動と多関節運動による筋肥大効果

筋力トレーニングには単関節運動と多関節運動の2種類があります。 単関節運動は、関節が1つだけ動くエクササイズを指します。例えば、アームカールやレッグエクステンション・カールなどです。 多関節運動は、関節が2つ以上動くエクササイズを指します。例えば、ベンチプレスやスクワット、懸垂などです。 単関節と多関節はどちらが筋肥大にとってより効果的なエクササイズなのでしょうか。それを調べた研究を紹介します。 結論は 多関節と単関節トレーニングの間で同様の全筋肥大を示すと結論付けている 単関節運動は、筋小節を優先的に肥大させる能力を提供し、より完全な筋発達を促進する可...

2023.02.03

最大筋力を増加させるために必要な最小トレーニング量

筋力の向上は、スポーツパフォーマンスの向上、傷害リスクの低減、多くの健康指標との関連、さらにはポジティブな心理的効果を発揮する可能性があります。 パワーリフト(スクワット(SQ)、ベンチプレス(BP)、デッドリフト(DL))のような多関節運動は、全身の筋力増強に効率的かつ有効であるため、筋力増強を目指すアスリートだけでなく活動的な個人にも広く利用されています。 今日まで、最小量の概念、すなわち「1反復最大筋力(1RM)を向上させるために必要な最小量は何か」については、特にパワーリフトとの関連において、文献上では直接的に検討されてきませんでした。今回は、トレーニングを受けた個人の最大...

2023.02.02

血圧の最適値はどこなのか?

ここ数年の臨床における標準的な血圧目標は、一般的な高血圧患者に対して140/90mmHg未満とされてきました。 しかし、近年発表された新しい試験では、より低い血圧の目標値を達成しようとする考え方が再び導入されています。 一方で、昔は180/100mmHg以上が高血圧とされていたこと、一定期間を経るごとに基準が下げられていることから、さらに低い目標を立て続けるのは製薬会社の思惑なのではないか?と言った意見も見られます。 したがって、標準目標値よりも低い目標値を達成しようとする場合、その利益が害を上回るのかどうかを知ることは重要です。今回はこの点について調べてみました。 目的...

2023.01.28

椎間板ヘルニアと陸上・水中での体幹トレーニング

椎間板ヘルニアの有病率は人口の1%程度と言われています。日本の人口は1億2000万人ですから、単純計算で120万人くらいは居るのでは無いかと思われます。 椎間板ヘルニアの患者さんの年齢は50歳代にピークがあり、男性は女性の約2倍の頻度でみられるとされています。 腰椎椎間板ヘルニアの約80-85%は自然経過で軽快するとされ、いわゆる保存的療法と呼ばれる治療法を行うことを原則とします。保存的療法としては、安静・腰椎コルセットの装着・腰椎牽引療法・腰部のマッサージなどの理学的療法などがあります。保存的療法を2-3ヶ月行っても効果のない場合や、痛みの発作が繰り返す場合、痛みが激烈な場合、下...

2023.01.27

肉食と植物性食品、偏りは一長一短

世界的な食糧生産が気候の安定性と生態系の回復力を脅かしており、現在の食糧システムの持続可能性についての検討がなされています。さらに、9人に1人が栄養不良または飢餓状態にあり、3人に1人が過体重または肥満であり、20億人が微量栄養素の欠乏に苦しんでいると推定されるように、世界人口の大部分が栄養不良に苦しんでいます。 不健康な食生活は栄養失調の主な原因であり、どちらも世界的な疾病負担に寄与するトップ10の危険因子の一つです。 (日本に住んでいると、このような実感はほとんど無いでしょうが。) 国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)による持続可能で健康的な食生活のための指...

2023.01.17

トレーニング種目を変化させると、筋肥大と筋力向上は促進されるか?

漸進的過負荷とバリエーションは、レジスタンストレーニング(=筋力トレーニング)において継続的な筋適応を促進するための2つの主要な原則です。 漸進的過負荷は、身体にかかるストレスが徐々に増加することを特徴とし、一方、バリエーションは、筋トレプログラムを通じて1つ以上の変数(例:強度、量、運動)を系統的に変化させることを意味します。 異なるエクササイズを行うこと(すなわち、エクササイズのバリエーション)は、筋群内の複数の部位(すなわち、異なる筋頭部)、あるいは単一の筋内を標的とする戦略として提案されており、したがって、筋成長を最適化できる可能性があります。さらに、運動バリエーションは、...

2023.01.14

【公開】40代 女性のダイエット

コロナウイルスによって外出を控える動きになってしばらく経ちます。 一方で、室内に籠っていれば身体はより早く年をとります。 長い目線で(今年はもちろん来年、再来年・・・と)季節関係なく身体づくりを意識しましょう。 年は取りますが、身体は筋トレをすれば年々若返ります。食事だけでは筋肉は成長しないので身体づくりには足りません。 運動で身体を強く・健康ステータスを万全に確保しておくことはコロナウイルス然り、さまざまな病気への抵抗力向上になることがわかっています。 ◆また、パーソナルジムはフィットネスクラブに比べて、ウイルス感染リスクはずいぶんと低いと考えられます。人の出入...

2023.01.13

牛乳の筋グリコーゲン回復と運動パフォーマンスへの影響

牛乳は栄養を豊富に含んだ飲み物です。 糖とタンパク質、とりわけBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)というアミノ酸を多く含んでいます。 糖質とこれらアミノ酸を多く含むタンパク質を摂れるという事は、筋肉の回復に役立つと考えられます。これを調査した研究を紹介します。 結論からいうと、牛乳系飲料は、運動後の最適な短期回復をサポートする可能性があります。 牛乳は、運動後の回復を改善する可能性のある豊富な栄養素を含む飲料である。 我々は、牛乳の摂取がアスリートの筋グリコーゲンの回復とその後の運動パフォーマンスに及ぼす影響に関するエビデンスを系統的にレビューし、アスリートが回...

2023.01.12

減量と減量維持のための最適な食事は何か?

割と長い記事になったので、はじめに結論を載せておきます。 体重管理には、エビデンスに基づくいくつかの食事方法が提案されていますが、唯一最良の戦略はありません。 一日の摂取カロリーを減らすことは、体重減少のための最も重要な要素です。 低カロリーレシピ、特に低脂肪食や低炭水化物食のレシピが最初の食事戦略として提案されているが、場合によっては短期間の超低カロリー食(VLCD)が必要です。 エネルギー不足を除けば、3大栄養素組成に基づく食事療法に大きな差はないようです。 心代謝系因子の改善は、体重減少の程度に強く依存します。 しかし、地中海食のように、果物と...

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