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2023.09.06

ウエスト周囲径、ウエストヒップ比、体脂肪率、総体脂肪量と腰痛のリスク

多くの人は、健康の指標に『体重』を用いる事が多いです。ほぼ一家に一台は体重計があり、体重は簡単に測定できからです。 しかし、ある程度フィットネスについての知識や経験を積むと、体重よりも体脂肪率や体脂肪量が健康に対する指標として適切なのではないかということに気づくようになります。なぜなら、筋肉が重い事を知り、筋肉が増えると体重が増えるからです。 今回は、体脂肪と腰痛のリスクとの関係を示す研究を紹介したいと思います。これを知ることで、体重を減らすより体脂肪を減らすという考えにシフトする人が増えると良いなと思います。 目的:ウエスト周囲径(WC)、ウエスト・ヒップ比(WHR)、体脂肪率...

2023.09.03

脳卒中予防と運動/2021ガイド米国心臓協会/脳卒中協会

脳卒中予防としての運動 背景 脳卒中は先進工業国で3番目に多い死因であり、65歳以上の死亡の10%以上を占める。脳卒中のほとんどは動脈硬化によるものである。定期的な身体活動は動脈血圧と体重を低下させ、グルコースと脂質の代謝を改善し、動脈硬化とその心血管系合併症、特に心筋梗塞の発症を遅らせる。本総説では、身体活動が脳梗塞や脳出血の予防効果も有するかどうかに焦点を当てる。 方法 本解析は、脳卒中関連の罹患率および死亡率に対する身体活動の潜在的効果を扱った33の前向きコホート研究および10の症例対照研究に基づいている。 結果 メタ解析の結果、身体活動はすべてのタイプの脳卒中(梗塞、...

2023.09.02

運動トレーニングと安静時血圧:ネットワークメタ解析

高血圧は罹患率と死亡率の主要な修正可能な危険因子です。ガイドラインでは診断カットオフポイントに違いがありますが、至適値を超える血圧は心血管系疾患のリスク上昇と密接に関連しています。薬物療法は血圧を下げる効果的な手段ですが、アドヒアランスの悪さ、副作用、経済的支出が重要な制限となっています。そのため、非薬理学的アプローチが支持されています。 運動は心血管系の健康に決定的な利益をもたらし、長期生存率を改善し、身体活動と死亡率低下との縦断的関連はよく報告されています。 これまでの大規模な解析では、様々な運動モードによる収縮期血圧と拡張期血圧(SBPとDBP)の有意な低下が報告されています...

2023.08.31

記憶、処理速度、気分状態に対する筋トレの急性効果

急性の中強度から高強度強度の有酸素運動は学習と記憶を改善することが示されていますが、急性の高強度レジスタンス運動(=筋トレ)が記憶を改善する効果については完全には解明されていません。 急性有酸素運動と同様に、急性レジスタンス運動は、急性運動の記憶増強効果を媒介することが示唆されているメカニズムである覚醒および循環カテコールアミンを増加させます。さらに、急性運動は気分状態に有益であることが示されていますが、高強度のレジスタンス運動が認知チャレンジ後の気分状態に正の影響を及ぼすかどうかは不明です。 方法:この被験者内デザインでは、被験者(18~25歳の男性)は、レジスタンス運動または座位安静を...

2023.08.30

身体活動に対する金銭的インセンティブの影響

人間の脳は、自ら運動を行うようにデザインされていません。運動はあえてエネルギーを消費する行為で、言い換えれば運動することは“生命の危機に近づく行為”になるためです。 しかし、先進国においては、現代は原始時代のように食料に不足することはありません。エネルギーを確保することが容易に出来るわけです。むしろ余分なくらい。 だからこそ本能に抗って運動をしなければ、様々な健康問題を引き起こす事になります。 本能に抗いながら運動を継続していくにはどうしたらいいのか?どのようなアプローチをすればよいのか?については現在色々と議論、研究されている所です。 今回は金銭的インセンティブが身体...

2023.08.28

高齢女性の筋力トレーニング

筋力、身体能力、代謝の適応を改善するためのレジスタンストレーニング(RT)の最適な強度は、高齢者においてはまだ十分に確立される必要があります。 アメリカスポーツ医学会と全米ストレングス&コンディショニング協会の現在の見解に基づき、高齢女性の筋力、機能的パフォーマンス、骨格筋量、水分補給状態、代謝バイオマーカーに対する2つの異なるRT負荷の効果が比較されました。 方法:高齢女性1001名を無作為に割り付け、12週間の全身RTプログラム(8エクササイズ、3セット、週3日非連続)を最大8~12回(RM)と10~15RMの2群に分けて実施した。筋力(1RMテスト)、身体能力(運動テスト)、骨格...

2023.08.25

座位時間は脂肪組織インスリン抵抗性と関連している

インスリン抵抗性は、2型糖尿病(T2DM)や非アルコール性脂肪性肝疾患など、肥満に関連した多くの病態の病態生理の中心をなしています。 脂肪組織のインスリン抵抗性に関するエビデンスはあまり確立されていません。脂肪組織のインスリン抵抗性は、脂肪細胞が肥大して炎症を起こすと、典型的には肥満とともに発症します。 最近のメタアナリシスでは、正式な運動トレーニングが脂肪組織のインスリン感受性を改善することが示されました。しかし、重要なことは、この解析は臨床試験における正式な運動トレーニングプログラムのみに焦点を当てたということです。この解析では、より臨床的な関連性のある偶発的な運動行動について...

2023.08.23

健康な成人のトレーニングプログラムの進め方

特定の目標に向けてトレーニングにより身体の適応を促すためには、漸進的なレジスタンストレーニングプロトコルが必要です。 一般成人が参考にするべきトレーニングプログラムの進め方について簡単にまとめているので参考にしてください。 筋力別プログラムの最適な特徴としては、 コンセントリック(重りを挙げる局面) エキセントリック(重りを下げる局面) アイソメトリック(重りを停止させる局面) の筋動作を用い、両側および片側の単関節および多関節エクササイズを実施することがあげられます。 順番 運動強度の維持を最適化するためにエクササイズを順番に行うこ...

2023.08.22

アルツハイマー病に対する身体活動と運動介入の効果

運動は、脳細胞を増やす効果や記憶力の向上、記憶したものを出力する能力など脳機能に対してもポジティブな向上をもたらすことが知られています。 アルツハイマー病は、記憶、思考、行動に問題を起こす脳の病気です。 過去10年間、身体活動(PA)(または「運動」)は、アルツハイマー病の病態生理の発症に影響を及ぼす主な修正可能因子の1つとして同定されてきました。今回は、PA/運動とアルツハイマー病発症リスクとの関連、およびアルツハイマー病の進行に対する運動介入の効果に関するエビデンスを要約するための包括的レビューを紹介します。 方法:PubMed、SportDiscus、Cochrane Li...

2023.08.19

高齢者における認知機能低下予防のためのMIND食

観察研究からの知見は、食事パターンが認知機能低下を予防する効果があることを示唆していますが、臨床試験からのデータは限られています。MIND食は地中海食とDASH食のハイブリッドであり、認知症のリスク低下と関連があるとされる食品を含むように修正されています。 DASH食プランとは DASH食プランは、特別な食品を必要とせず、その代わりに毎日と毎週の栄養目標を提供します。この計画では次のことを推奨しています: 野菜、果物、全粒穀物を食べる。 無脂肪または低脂肪の乳製品、魚、鶏肉、豆類、ナッツ類、植物油を摂ること。 脂肪分の多い肉、脂肪分の多い乳製品、ココナッツオイ...

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