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  • 2025.09.09

ダイエットで筋トレが必要な理由。暑いと痩せにくい。

暑い日が続きますが、みなさん体重が増えたりしていませんか?

私のジムにいらっしゃる方で体重がちょっと増えた人が割といます。減量中のお客様だと、減らせはしますが、減量ペースが鈍化傾向にあります。

毎年夏になるとこういった傾向が見られます。

夏になると体重が増える要因は大きく2つあります。

ひとつめは猛暑による運動量の低下です。

暑すぎると外に出たくないですよね。とくに35度を超える日に外に出ると死の危険を感じます。

というわけで、職業柄ウォーキングをよく人に勧める私も、この時期はお客様に「外に出るな」と言っていますし

私自身も引きこもりの夏を過ごしています。

そういう人、多いのではないでしょうか?

 

もう一つの理由は、暑いと代謝が落ちるからです。これは意外に思われるかもしれません。

人の体は栄養を代謝してエネルギーを取り出し、これを元に体や内臓を動かしているわけですが、この代謝の過程で熱が発生します。

冬の場合は熱を生み出すために筋肉を震わせたりします。この時に代謝が活性化するので、消費エネルギーは増えます。

でも夏にはこれがありません。暑いから熱を作る必要がないので最低限で良いわけです。

あわせて食べるものも簡素化しやすくなります。

しっかり食べるとそれを消化するために内臓が動いて熱を生み出してしまうからです。

食事量が少なくなったり、冷たい炭水化物を食べたりして内臓の動きが小さくなるようにした結果、栄養不足になり代謝が低下します。

以上、運動量の低下と暑さでの代謝低下が合わさって、夏に太りやすくなる人が増えます。

筋肉量が減って、秋冬に太りやすい土台が出来上がるわけです。

運動様式の体組成変化

過去のメタ分析で、健康な成人の脂肪量、体脂肪率、体重、筋肉量に対する有酸素運動、筋トレ、複合運動の効果が比較されています。

その結果、有酸素運動は体重をもっとも多く減らしましたが、脂肪と同時に筋肉量も最も大きく減らしました。

筋トレは脂肪の減少は少しにとどまりましたが、筋肉量が維持されました。

筋トレと有酸素を両方取り組むと、脂肪が最も多く減り、筋肉も維持されました。

つまり、筋肉を残して将来的なリバウンドや健康を維持するために、ダイエットに筋トレが必要と言えます。

夏の筋トレ

ということで、夏に脂肪を落としたい場合、室内で運動することになります。

脂肪を落とすのに有効な運動は有酸素運動ですが、有酸素でのダイエットは筋肉量が減ってしまいますし、暑さで食事も弱くなりがちなのでより筋肉が減りやすいシーズンになります。

なので、将来的なリバウンド、とくに冬でのリバウンドを避けるために筋トレを推奨したいと思います。

これは今年に限った話ではありません、毎年です。

過去の研究から、筋トレは減量での筋肉量減少を防ぐ唯一の方法と言えます。

 

これらの研究でよく用いられている種目をピックアップして、2パターンのメニューを作りました。

マシン中心のメニューとフリーウエイト中心のメニューとなります。

(A)マシン中心の場合

  • レッグプレス
  • チェストプレス
  • ラットプルダウン
  • ショルダープレス

(B)フリーウエイト中心の場合

  • バーベルスクワット
  • 腕立て伏せ or ベンチプレス
  • シーテッドロー
  • アップライトロー

これらを10回3〜4セット行うと良いです。

強度は8〜10RM程度で、一般的によく用いられる中強度です。

この4種目で全身になりますし、最低週2回の筋トレでOKです。

AとBを交互でも良いし、片方だけ週2回とかでも良いです。

1セッション30分かからないくらいで終わります。

筋トレと有酸素運動を同日に行うと最も脂肪が落ちるとされているので、時間に余裕があれば、この筋トレの後に有酸素運動を20〜30分程度行うと良いです。

これで1セッション1時間です。

もちろん筋トレだけやって早くお家に帰って、鶏胸肉食って寝るのでも良いです。

 

暑くてしんどいので、出来るだけメニューを簡素化しましょう。

といっても研究に沿っているので効果と確実性は折り紙付きです。

我こそは上級者!こんなメニューでは物足りない!と思う人もいるかもしれません。

そういう人は、メニューはそのまま、強度とセット数を増やしてください。

各5〜6セットやってください。そしたら1時間近く使います。そのあと有酸素運動をやってください。

トレーニングの強度や量を増やすほど、運動後過剰酸素消費が増えるので脂肪がより減りやすくなります。

なので、上級者はメニュー通しての強度をどれだけ上げれるか?だけに焦点を絞って実践するのが良いです。

何をやるか?じゃないです。

どれだけやるか?です。

まとめ

ということで、今回は、夏に脂肪が増えやすくなる理由と、ダイエットにおすすめの筋トレを提案しました。

今年は10月初旬までは暑い日(30度⬆︎)が続くと思いますので、何も考えず、今回提案したメニューを淡々と消化しましょう。

涼しくなったら外でのアクティビティを楽しみましょう。

散歩・ジョギングとか、登山・ハイキングとか、スポーツとか色々いいですよね。

ちなみに冬は代謝が高いので、鍋食って筋トレしてたら勝手に痩せます。空気も冷たくて乾燥しているので、外でのジョギングも長続きさせやすいです。なので勝手に痩せます。

太るのは飲み会が多いからで、酒飲みの外食が多ければ季節問わず太ります。冬のせいじゃない。

脂肪を減らしたいと考える人は多いと思いますが、年間の戦略として、

  • 夏に脂肪を増やさない・筋肉を減らさない
  • 冬に脂肪を大きく減らす・貯筋する
  • 春と秋は脂肪をちょっと減らす

というのが大まかな流れです。

四季がなくなってきた日本。

夏夏夏冬って感じですが、体組成が崩れないように筋トレをうまく活用していきましょう。


参考文献

メタボリックシンドロームの予防と管理のための統合戦略:運動と食事が酸化ストレス軽減に及ぼす影響-Aレビュー

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12113156/

体脂肪減少に関する筋トレ、有酸素、複合トレーニングの比較:系統的レビューとメタ分析

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12107660/

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