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  • 2025.09.11

プロテインはいつ飲むのが良い?摂取タイミングの効果の差

タンパク質は、食事やサプリメントから摂取され、ヒトの体では作り出せないが生きていく上で必ず必要な「必須アミノ酸」を補給することに繋がります。

タンパク質は、筋肉の成長や強さを支える重要な栄養素です。

特に、運動をする人々にとっては、摂取するタイミングが筋肉の肥大や筋力の向上に影響を与える可能性が挙げられています。

過去の文献を統合すると、筋トレやそのほかの運動と組み合わせたタンパク質の摂取タイミングが、体の変化にどのように関わるかを明らかにできます。

まず、基本的な背景として、筋肉は運動によって刺激を受け、タンパク質を合成して成長します。

このプロセスを効率的に進めるために、タイミングが鍵となります。

今回はいくつかの研究結果を踏まえて、プロテインの摂取タイミングによって筋肥大や筋力向上に差が出るかどうかを確認し、プロテインはいつ飲むのが良いのかを解説します。

タイミング別の効果と科学的根拠

以下の文献から、タンパク質の摂取タイミングは、運動との関係で特に重要であることがわかります。

2023年の研究によると、運動後の摂取が筋肉量の増加に最も効果的としています。

具体的に、除脂肪量が0.54kg増加し、骨格きん量が0.34kg向上するという結果が出ています。

これは、運動直後のアナボリックウィンドウと呼ばれる期間に、タンパク質が効率的に筋肉合成を促進するためです。

また、夜の摂取は筋力の向上に優れており、握力が2.85kg、レッグプレスの強さが12.12kg増加するという結果が得られております。

これにより、プロテイン摂取のタイミングが、筋肉量と筋力それぞれに影響する可能性が示されています。

 

2025年8月の最新の研究では、運動直後のプロテイン摂取で筋肉タンパク質合成率が1.3から1.6倍に上昇し、多セットの筋力トレーニングの45分前に摂取すると最大2.5倍になることを指摘しています。

さらに、用量として20から40gが最適で、タンパク質キナーゼBなどの経路を活性化し、合成を1から2時間持続させます。ただし、4から5時間後には活性が低下します。

これらを統合すると、運動前や直後が合成を即座に高め、特に運動前の摂取が非常に効果的であると考えられます。

摂取すると合成時間を引き延ばせるため、夜の摂取は就寝中の合成を高める機能があります。

 

一方、2025年8月の研究は、アスリートの体組成操作の推奨をまとめ、タンパク質摂取を個別化し、健康を優先するようアドバイスしています。

タンパク質摂取回数の推奨はさまざまで、最適なパターンは1日あたり3〜6回、3〜5時間間隔の範囲であるようです。

トレーニングの前後、特にトレーニング後のタンパク質摂取を推奨。就寝前のタンパク質摂取も推奨されています。

全体的な食事方針として、カロリー調整と最低エネルギー量を確保し、サプリメントを過度に頼らない点を強調します。

これにより、タイミングの効果を安全に活用するための枠組みを提供しています。

 

全体として、摂取タイミングは筋肥大には運動後が、筋力向上には夜就寝前が有利で、ホエイプロテインが肥大にも筋力アップにも効果的です。

運動1時間前にタンパク質を摂っておくのもかなり良いので、これは食事でカバーすると良いでしょう。

まとめ

まとめると、プロテインの摂取タイミングは、筋肥大と筋力向上に明確な差を生み、運動前後や夜間が効果的な選択肢です。

これらの文献を統合した結果、運動直後が筋肉量を効率的に増やし、夜間が筋力を支えることがわかりました。

プロテインだけを活用する人はとりあえず、その2点のみ意識していれば問題ありません。

ただし、食事でのタンパク質をちゃんと摂れていることが前提で、食事からのタンパク質が少ない場合は、運動直後よりも運動前のプロテイン摂取の方が良いです。

加えて、必須アミノ酸を利用する人もいると思いますが、この場合、運動前にプロテイン、運動直後に必須アミノ酸、寝る前にプロテイン、といったスケジュールが良いでしょう。

日常の運動生活でこれらを活用し、持続可能な体づくりを目指してください。


参考文献

レジスタンストレーニングを受けている成人の筋肉量、筋力、身体能力の向上に対するタンパク質補給のタイミングと種類の影響:ネットワークメタ分析

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38039960/

健康な成人における筋肉タンパク質合成とAKT/mTOR経路に関する運動と組み合わせたホエイプロテインサプリメント:系統的レビューとメタ分析

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40871607/

男性と女性のアスリートの体重と組成の操作のための食事の推奨事項:国際専門家グループからのコンセンサスステートメント、ポジションスタンド、および実践ガイドラインのスコープレビュー

https://link.springer.com/article/10.1007/s40279-025-02285-4

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