コーヒーの健康効果を最大化する方法/飲むタイミング

こんにちは。
皆さんはコーヒーを飲みますか?私は毎朝500ml飲んでいます。
コーヒーは世界で最もよく飲まれている飲料の1つです。
ちなみに最近は、コーヒー豆の価格が上がってきており、ちょっと高級な飲み物になってきています。早く落ち着いてほしいですね。
ほとんどの前向き研究で、適度なコーヒー摂取は2型糖尿病、心血管疾患(CVD)、死亡リスクの低下と関連することが分かっています。
食事摂取のタイミングが概日リズムに影響し、これが代謝の変化を促します。
具体的には、同じ摂取カロリーでも午前にカロリー比率を高めた場合と、夜に高めた場合では、後者の方が太りやすいことがわかっています。
このように摂食のタイミングが健康に影響を及ぼすことから、コーヒーを飲むタイミングも健康に影響がある可能性があります。
今回は、コーヒーの摂取量とタイミングについて、2025年1月の最新研究をサクッと解説します。
研究と結果
研究では、米国の国民健康・栄養調査の食事データから成人40725人と、男女ライフスタイル検証研究から1463人のデータ、合計約42,000人が分析に含まれています。
36%が朝型パターンを持っていると特定され、16%が終日型(午後〜夜にかけて飲む)パターン、48%がコーヒーを飲まない人でした。
カフェイン入り・カフェイン抜きのコーヒー摂取量、睡眠時間、その他の交絡因子で調整した結果、摂取のタイミングについては、コーヒーを飲まない場合と比較して、朝に飲んだ方が摂取量に関係なく全死因死亡リスクおよび心血管疾患死亡リスクの低下と有意に関連していました。
終日型パターンは、飲まない場合と比較して、死亡リスクに変化はありません。
コーヒー摂取量については、量が多いほど、朝型の参加者では全死因死亡リスクの低下と有意に関連しました。
しかし、終日型の参加者では関連しませんでした。
結論として、朝にコーヒーを飲むことは、1日の後半にコーヒーを飲むことや、飲まないよりも死亡リスクの低下と強く関連している可能性があります。
考察
結果には2つのメカニズムが考えられます。
第一に、午後または夕方にコーヒーを飲むと概日リズムが乱れる可能性があります。
メラトニンは概日リズムに重要な役割を果たす神経内分泌ホルモンであり、低レベルのメラトニンが高い酸化ストレスレベル、血圧レベル、CVDリスクと関連します。
メラトニンは入眠に関わるホルモンなので、カフェインの覚醒効果がこれを打ち消す方向に働く可能性があります。
第二に、コーヒーの健康効果の大部分は、コーヒーに含まれる生理活性物質による抗炎症作用によって達成されます37。
血中の炎症性サイトカインや炎症マーカーの中にも概日パターンがあり、一般的に午前中に最も高くなり、その後徐々に低下して午後5時頃に最低レベルに達します。
したがって、コーヒーの摂取量が同程度である場合、昼、晩にコーヒーを摂取するパターンよりも、朝に集中してコーヒーを摂取するパターンの方が、抗炎症効果が高い可能性があります。
まとめ
コーヒーを飲むタイミングは、コーヒーの摂取量とは無関係に、全死亡リスク・心血管疾患死亡リスクと関連することがわかりました。
特に、朝にコーヒーを飲むことは、遅い時間にコーヒーを飲むことよりも死亡率の低下と強く関連している可能性が示唆されました。
今回の知見は、コーヒーの摂取量と健康転帰との関連において、飲むタイミングを考慮することの重要性を強調しています。朝にコーヒーカップで1から3杯、またはそれ以上を飲むと良さそうです。
私は10年近く、ほぼ毎日、朝500mlを飲んでおり、過剰摂取じゃないかとビクビクしながらこの文献を読んでいたのですが、逆に良かったようで安心しました。
皆さんも嫌いでなければ、朝にコーヒーを飲むようにすると良いですよ。
ちなみに、カフェインは筋トレや有酸素運動にとってもプラスの効果をもたらしてくれるので、トレーニーにとっても良い飲み物です。
今回は、コーヒーの摂取量・飲むタイミングに関するお話でした。
コーヒー愛好家にとって参考になれば嬉しいです。
【参考文献】
米国の成人におけるコーヒーを飲むタイミングと死亡率
https://academic.oup.com/eurheartj/advance-article/doi/10.1093/eurheartj/ehae871/7928425
コーヒー豆価格推移
https://ecodb.net/commodity/group_coffee.html
清涼飲料水統計
https://www.j-sda.or.jp/statistically-information/
長期のコーヒー摂取と心血管疾患のリスク:前向きコホート研究の系統的レビューと用量応答メタアナリシス
https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/CIRCULATIONAHA.113.005925
食事のタイミング、食事の頻度、メタボリックシンドローム
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9102985/
ヒトにおけるグルコース、脂質、エネルギー代謝の概日調節
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5995632/
心血管疾患におけるメラトニンの利点の証拠
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9251346/
コーヒーまたは紅茶:アテローム性動脈硬化性心血管疾患予防の文脈における抗炎症作用
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1043661822005424?via%3Dihub
安定した冠動脈疾患患者における24時間にわたる高感度C反応性タンパク質レベルの変動
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2829811/
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