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  • 2022.12.01

ランニング関連の膝関節損傷の予防と管理方法


健康のためにランニング(ジョギング)を行う人は沢山います。ランニングは費用や機械の面を考えても、誰でも気軽に始める事が出来ます。

ランニングの効果としては、心臓血管系の能力向上により疲れにくい身体になったり、人によっては減量を達成する事が出来たりと、健康面でかなりポジティブな効果が得られます。

一方、ランニングでケガをしてしまう人も沢山います。これはビギナーの方から上級ランナーに共通する事です。長距離ランナーの障害発生率を調べた研究によると、『ランナーの下肢ランニング傷害の発生率は19.4%から79.3%の範囲であった。』との報告があります。これらの傷害の主な部位は膝でした。

ランニングは特に膝を怪我しやすい運動なので、これを予防するためにはどうすればよいのかを紹介します。

目的

ランナーにおける膝の損傷を予防・管理するための介入の有効性を評価すること。

デザイン

システマティックレビューとメタアナリシス。

データソース

MEDLINE、EMBASE、CINAHL、Web of Science、SPORTDiscusから2022年5月までのもの。

研究選択基準

ランニングに関連する膝の損傷を予防または管理するための介入の有効性を評価することを主目的とした無作為化比較試験(RCT)。

結果

  • 30件のRCT(予防18件、管理12件)が、ランニング初心者およびレクリエーション集団における複数の介入を分析した。
  • 確実性の低いエビデンス(1つの試験、320人の参加者)は、ランニング技術の再トレーニング(よりソフトに着地する)が、対照のトレッドミルランニングと比較して膝損傷のリスクを低減することを示した。
  • 他の17の予防試験(参加者範囲:24~3287人)から得られた非常に低い確実性から低い確実性のエビデンスは、様々な靴のオプション、多成分運動療法、段階的ランニングプログラム、オンラインおよび対面式の傷害予防教育プログラムは、膝損傷リスクに影響しないことを示した。
  • 膝蓋大腿部痛(膝の上側あたり)のあるランナーでは、非常に低い確実性から低い確実性のエビデンスにより、ランニング技術の再トレーニング戦略、内側でウェッジのあるフットオーソーズ、マルチコンポーネント運動療法、整骨療法が、短期的に膝の痛みを軽減できることが示された。

結論

ソフトに着地するためのランニング技術の再トレーニングは、膝の傷害リスクを2/3に減少させる可能性があるという確実性の低いエビデンスが存在する。ランニングに関連する膝蓋大腿部痛は、様々な能動的介入(例:ランニング技術の再訓練、多成分運動療法)および受動的介入(例:足の装具、整骨操作)により効果的に管理できる可能性を示唆する非常に確実性の低い~確実性の低いエビデンスがある。

まとめ

膝の障害を予防するためには、ランニング技術のトレーニングを受けるのが効果的なようです。これはランニングコーチなどの専門家にフォームを見てもらい指導を受けるという事です。

また、多成分運動療法(筋トレ、ストレッチ、水中運動など様々な運動)により、膝周りの強化をすることも効果的です。

加えて、1週間当たりの走行距離が長いほど障害発生率は高くなる事が分かっています。自分が何キロ走ると膝の痛みが発生するのかを記録しておき、その手前までに距離を設定する事や、痛くなる徴候が現れたら数日休養を挟んでみるなどして、膝の疲労管理を行うのも有効です。

もし、急に膝が痛くなったり、慢性的な軽度の痛みを感じている場合は、走り終わった後に膝をアイシングする事も効果的だと考えられます。

慢性的にしっかりと痛みがあるなら一定期間走るのをやめて(そもそも走れないと思うが)、整形外科を受診する事も検討しましょう。

ランニングは誰でも気軽に取り組めて、健康への恩恵も大きい運動なので、怪我に注意しながら生涯長く取り組めるようにしたいですね。


参考文献

Strategies to prevent and manage running-related knee injuries: a systematic review of randomised controlled trials

Incidence and determinants of lower extremity running injuries in long distance runners: a systematic review

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