時間制限食は最も簡単なダイエット方法
こんにちは。夏に向けてダイエットを頑張っている人も多いと思います。
脂肪を落とすには食事・栄養の改善が必要になります。様々な食事方法がありますが、お客様に提案することが多いのは時間制限食です。
今回は、時間制限食が筋肉を維持しながら脂肪を減らす最強の方法です。というお話です。
時間制限食とは
時間制限食とはその名の通り、食べる時間を制限する食事方法です。
具体的には、8時間食事、16時間絶食パターンがよく用いられます。その他の方法として、10時間食事、14時間絶食の食事が長めのパターンと、6時間食事、18時間絶食の絶食長めのパターンがあります。
基本的には、食事内容については厳しくせず、普通に食事を摂ってもらいます。食事同士のタイミングが近く、お腹が空いていない状態から食事を開始するため、無意識のうちに食事量が減るというのが狙いです。
なので、あくまでも食事内容は制限しませんが、好きなものをバクバク食べても良いというわけではない点に注意しましょう。
これら時間制限食は時間を縛らないダイエット食と比較して、カロリーを同じにした場合、時間制限食の方が体重減少が大きいことがわかっています。なぜこのような結果になるのかというと、
- 概日リズムにより、午前中の方が代謝が高い。
- 朝食抜きや遅い時間の食事は、様々な研究で2型糖尿病、メタボリックシンドローム、肥満を増加させるこ。
- 腸内細菌叢の構成に影響を及ぼす可能性も指摘されている。
これらの理由から、普通にカロリーを制限するよりも時間制限の概念を組み込む方が、より減量効果が高いというわけです。
最新の研究結果
時間制限食に関する、2024年2月の研究を見てみましょう。
13件のランダム化比較試験、合計859人の患者を対象としたメタアナリシスでは、
- 非時間制限食と比較して、時間制限食は、体重、脂肪量、ウエスト周囲径、内臓脂肪面積、炎症反応が改善しました。
- 一方で、時間制限食は除脂肪量(筋肉)に有意な変化をもたらさなかったようです。
- サブグループ解析によると、8時間食事、16時間絶食パターンは、体重を有意に減少させ、代謝を改善する一方で、除脂肪量の維持において優れた効果を示しました。
要約すると、時間制限食は筋肉量を残し、内臓脂肪をよく減らしてくれるということです。
運用例
8時間で3食を摂るのがオーソドックスな方法なので、これを考えてみます。
7時に食事を開始した場合、最後の食事開始は14時半です。これで最終の食事は15時前に食べ終わります。
7時と14時半のちょうど中間の地点、11時ごろに2回目の食事が来ます。
7時、11時、14時半が食事のタイミングとなります。
起床や出勤の時間、休憩の時間に応じて、食事のタイミングは前後させて良いですが、最初の食事から8時間以内に3食を食べることは守りましょう。まずは、ただそれだけを考えて食事をすればOKです。食事内容は気にしなくて良いです。
例えば、2回目、3回目の食事に、いつも食べている量の食事を摂ろうとするとちょっと無理をすることになると思います。その時は、食事量をいつもより減らしてください。お腹がすいていないから自然に食事量が減る、これが時間制限食の狙いです。
無理して・頑張っていつもの食事量を摂る、ということはしないでください。それはあえて太りにいっているのでダイエットではありませんね。
慣れていないうち、代謝が悪いうちは夜にお腹がすくと思います。なので、早く寝てください。
夜更かしをする、起床時間が遅い、といった生活パターンは体重・脂肪が増加しやすいことがわかっています。
早く寝ることは、空腹が気にならないようにすること、4回目以降の食事の機会を奪うこと、就寝中の成長ホルモンにより脂肪を分解することなど、減量にとってはかなりポジティブに働いてくれます。
まとめ
今回は、時間制限食について簡潔にまとめ、その研究を紹介しました。
この食事方法はなんと言っても、その手軽さが便利です。
ダイエットには栄養管理がつきものですが、ベースの栄養学の知識がなければ、有効とされている食事方法も正確に実施することはできません。また、実施最中に“この方法で合っているんだろうか”とか“他にもっといい方法があるんじゃないだろうか”とか、余計な邪念が入ってきて、上手くいかないケースがかなりあります。
つまり、栄養に関する知識がないとその手法を「効果が出たと言えるまで継続できない」のです。
その点、時間制限食は、食べる時間だけを気にしていれば良いので簡単に実施できます。私がダイエット指導する際も、この手法を用いることが多いのは簡単だからです。
しかも効果は折り紙付きで、筋肉量も維持できる方法です。
とりあえず、8時間で3回摂食でスタートして、食べるものは少しずつ改善していけば良いという感じでスタートすると減量はうまくいきます。
これからダイエットをする方、内臓脂肪を減らしたいと思っている方、筋肉量を残して脂肪を落としたい方は、時間制限食をやってみてはいかがでしょうか?
夜お腹が空いて気になる場合は、早く寝てください。
睡眠をしっかり取るのも、脂肪減少にはポジティブに働いてくれますよ。
参考文献
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パーソナルトレーナー 井上大輔
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