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  • 2023.05.15

ホエイプロテインは体組成および心血管リスクを改善する


タンパク質を低カロリーで効率的に摂取したい場合、プロテインの活用が検討されます。

結論からいうと、ホエイプロテインは過体重および肥満患者の体重、総脂肪量、およびいくつかの心血管疾患リスク因子を改善します。プロテインの種類はホエイがお勧めです。

市販のプロテイン

タンパク質は人体にとって必須の栄養素で、体内では合成できません。特に体重を気にして食事量を絞っている人はタンパク不足に陥りやすく、これが代謝の低下につながり、「カロリーを減らしているけど体重が減らない」といった現象に見舞われることがあります。こうした現象が起こらないように、特にダイエット中はプロテインを活用するのがお勧めです。

市販のプロテインはほとんどが、①ホエイプロテイン、②ソイプロテインです。

ソイプロテインは「女性用」と謳っているような宣伝文とパッケージをしています。しかし、そもそもタンパク質に性別は関係ないし、牛乳由来のホエイプロテインの方がBCAAを多く含むため、筋肉をしっかりと合成してくれます。男女ともにホエイプロテインがお勧めです。

ここでひとつ、ホエイプロテインの健康効果についての研究を紹介したいと思います。

背景:これまでの文献では、体重減少を促進する上で、ホエイプロテインサプリメントが有効である可能性が示されている。しかし、ほとんどの研究は、体組成および心血管疾患(CVD)リスク因子に対する有益な効果を示すのに十分な検出力を有していない。このメタアナリシスでは、過体重および肥満の人における乳清タンパク質の効果を評価した。

方法:MEDLINE、Embase、Cochraneのデータベースを包括的に検索した。包含基準は、過体重または肥満の個人において、ホエイプロテインサプリメントをプラセボまたはコントロールと比較した公表済みのランダム化比較試験(RCT)であった。主要アウトカムは、身体組成(体重、ウエスト周囲径、総脂肪量、体除脂肪量)の変化の差とした。また、副次的アウトカムとして、CVDリスクファクターの変化を検討した。ランダム効果モデルを用いて、プールされた平均差(MD)と95%信頼区間(CI)を算出した。

結果: メタアナリシスには9つのRCTが含まれた。体重(MD = 0.56, 95% CI: 0.30-0.81)、除脂肪量(MD = 0.77, 95% CI: 0.59-0.96) および脂肪量(MD = 1.12, 95% CI: 0.77-1.47 )は、乳清タンパク質群に有利で有意な減少がみられた。収縮期血圧、拡張期血圧、グルコース、高密度リポタンパク質、総コレステロールを含む複数のCVDリスクファクターに改善が見られた(すべてのp値は0.05未満)。

結論:ホエイプロテインの補給は、過体重および肥満患者の体重、総脂肪量、およびいくつかのCVDリスク因子を改善するようである。ホエイプロテインサプリメントの最適な投与量と期間に関するさらなる研究は、過体重または肥満の個人における潜在的な好影響を評価するのに役立つだろう。

まとめ

ホエイタンパク質の摂取は脂肪の減少だけではなく、血圧の改善や血糖値・血中コレステロールの改善など多くの健康メリットがあることが分かっています。

例えば、おやつの時間や夜ご飯の前に飲んだり、夜ご飯を少なくしてデザート代わりにプロテインを飲むと総摂取カロリーが減少して体重コントロールしやすくなります。食欲を満たす効果もあるため、食事量を減らしたことによる不足感も軽減できます。

運動をする人はもちろん、運動しない人もホエイプロテインを活用されてみてはいかがでしょうか?


参考文献

Whey Protein Supplementation Improves Body Composition and Cardiovascular Risk Factors in Overweight and Obese Patients: A Systematic Review and Meta-Analysis

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