体重再増加のメカニズム
体重減少後の体重再増加は、肥満者が頻繁に直面する問題です。この体重の再増加は、適切な食習慣や運動が遵守されていないことに起因することが多いです。しかし、体重や脂肪量は、自発的な食物摂取や運動をはるかに超えた、数多くの生理学的メカニズムによって調節されていることが知られています。
- 体重の戻りは、患者のコンプライアンス欠如という単純な問題ではない。
- 腸管ホルモン分泌プロフィールは体重増加の素因に影響する。
- 減量後のエネルギー消費の減少を説明するのは代謝適応である。
- 食欲調節は、空腹感/満腹感と欲求との相互作用によって成り立っている。
腸管ホルモンの分泌プロフィールは、個人差に応じて体重増加の素因に影響を与えるが、代償的な変化、すなわち食欲不振ホルモンの分泌減少とオレキシジェニックホルモンの増加という通常のパターンが認められています。これらの変化は、食欲と食物の報酬価値の上昇をもたらし、エネルギー摂取量の増加につながります。
さらに、減量後の安静時エネルギー消費量は、体組成の変化から予測されるよりも低いです。このような減量後のエネルギー消費量の予測と観察のギャップは代謝適応と呼ばれ、体重の再増加を説明する一因となることが示唆されています。
このような複雑なシナリオは、患者の動機付け以上に、体重の再増加を肥満患者の長期管理介入における課題にしています。
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我々、減量を指導する立場としては、減量後のリバウンドをクライアントの生活食習慣の遵守の問題だけではないことを念頭に置く必要があると考えます。
減量が完了した後も、お客様が長期的に体重を維持出来るよう、リバウンドに関する教育や心理的なサポートも含めたアプローチを心がけていきたいと思います。
参考文献
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パーソナルトレーナー 井上大輔
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