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  • 2023.06.21

更年期・閉経後女性におけるトレーニングの血圧への影響


高血圧の有病率は、閉経前女性よりも閉経後女性で高いです。定期的なトレーニングは、高血圧症に有効であることが示されています。

今回は、更年期および閉経後の女性における収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)、平均動脈圧(MAP)に対するトレーニングの効果を総合的に検討した研究を紹介します。

結論からいうと以下の通りです。

  • 筋力トレーニングは血圧を少し下げる効果がある
  • 有酸素運動は血圧の改善には至らない
  • 筋トレ+有酸素運動の複合トレーニングはより大きな血圧減少が示された

方法:文献検索は、MEDLINE、Embase、Cochrane CENTRAL、ClinicalTrialsで行った。運動トレーニングを受ける更年期および閉経後の女性を含む無作為化対照試験を対象とした。2名の盲検査読者が、Cochrane Risk of Biasツールを用いて、対象研究の偏りリスクを評価した。すべての分析にランダム効果モデルを使用した。有意性は、P < 0.05とした。

結果:対照群と比較して、トレーニングは、SBP(MD -3.43 mmHg; 95% CI, -5.16, -1.71; P < 0.0001), DBP(MD, -2.25 mmHg; 95% CI, -3.40, -1.11; P = 0.0001) および MAP(MD, -3.48 mmHg; 95% CI, -5.84, -1.11; P = 0.004) について臨床的に有意に減少させる結果をもたらした。有酸素トレーニング(AT)は、SBP、DBP、MAPの有意な減少をもたらさなかった(P > 0.05)。複合トレーニング(CT)は、より大きな減少をもたらした。

結論:閉経期および閉経後の女性で、65歳未満または65歳以上の高血圧予備軍または高血圧症患者において、トレーニングは、SBP、DBP、MAPに小さいながらも臨床的に意味のある減少を生じさせた。ATは、この集団において、臨床的に意味のある血圧(BP)の改善には至りませんでした。また、CTはSBP、DBP、MAPにおいて最大の減少を示しました。

まとめ

女性は閉経後、筋力トレーニングに励むことが推奨されます。上記の血圧の改善はもちろん、筋力や基礎代謝の低下や骨密度減少にも筋力トレーニングはポジティブに働いてくれます。

また、筋力トレーニングは週2~3回取り組めばこれらの効果が期待できることから、時間効率も大変良いです。有酸素運動だとほぼ毎日行わないと効果が期待できません。

もちろん閉経前からトレーニングに励んで身体を強くしておくことも大事です。

一度、適切なフォームや負荷の設定、プログラムの組み方などを学ぶためにパーソナルトレーニングを活用する事をお勧めします。パーソナルトレーニングへの投資は一生使える知識と経験になります。短いコースであれ身体も多少なりとも良い方向に改善するので一石二鳥ですよ。

我流でフィットネスクラブに通っても人生の貴重な時間を無駄にする可能性が高いです。(そういう人が殆どです)


参考文献

The effect of exercise training on blood pressure in menopause and postmenopausal women: A systematic review of randomized controlled trials

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パーソナルトレーナー 井上大輔

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