BLOG

  • 2023.07.08

筋トレ:低負荷と高負荷の筋力および筋肥大の適応


現在のレジスタンス・トレーニングのガイドラインでは、筋力および筋肥大の適応を最大化するためには、1反復最大(RM)の70%を超える負荷が必要であるとしています。筋力の向上は1~5RMの負荷で最適であり、肥大の向上は6~12RMの負荷で最適であるとしています。これらの推奨は、最大筋力適応を獲得するためには、重い負荷が必要であるという信念に基づいています。

しかし、低負荷でのトレーニングもやり方を間違えなければ筋肥大の適応を引き出すことが可能ともいわれています。

今回は、低負荷RTプロトコルと高負荷RTプロトコルの筋力および筋肥大の変化を比較した研究を紹介します。

結論からいうと、最大筋力は高負荷でのトレーニングで得られるが、筋肥大はさまざまな負荷範囲にわたって同様に達成できることが示されています。

この論文の目的は、低負荷と高負荷のレジスタンストレーニングのプロトコルの間で筋力と筋肥大の変化を比較するために、現在の文献群の系統的レビューとメタ解析を行うことであった。

PubMed/MEDLINE、Cochrane Library、Scopusを検索し、以下の基準を満たす研究を対象とした: (a)低負荷トレーニング[1反復最大値(1RM)60%以下]と高負荷トレーニング(1RM60%以上)の両方を含む実験的試験、(b)トレーニングプロトコルの全セットが瞬間的な筋力不全まで実施されている、(c)筋量または動的筋力、等尺性筋力、等速性筋力の変化を推定する少なくとも1つの方法が用いられている、(d)トレーニングプロトコルは最低6週間継続した、(e)トレーニング能力を損なう既知の医学的状態または傷害のない参加者を対象とした研究。

最終的に21の研究が分析の対象となった。1RM筋力の増加は、高負荷トレーニングと低負荷トレーニングでは、高負荷トレーニングの方が有意に大きかったが、等尺性筋力については、条件間で有意差は認められなかった。筋肥大の指標における変化は、条件間で同様であった。

この結果は、最大筋力は高負荷を使用することで得られるが、筋肥大はさまざまな負荷範囲にわたって同様に達成できることを示している。

まとめ

アスリートであれば最大筋力は運動パフォーマンスに大きく影響を及ぼすため、高負荷でのトレーニングを実施する期間が必要と考えられます。

しかし、ほとんど一般の人(会社員や高齢者など)にとっては、自分が日常生活を遂行できる筋力があればよいため、高強度で筋力トレーニングをする必要性はほぼありません。

必要なのは低~中強度で代謝ストレスがかかるまである程度の回数とセット数をこなす事です。こうすることにより、簡単に言えば代謝が上がります。疲れにくい身体になったり、筋肉量の増加、脂肪の減少、血糖値や血圧など健康パラメーターに対しても良い影響を及ぼします。

筋トレはフォームだけではなくプログラムも正しく使いましょう。


参考文献

Strength and Hypertrophy Adaptations Between Low- vs. High-Load Resistance Training: A Systematic Review and Meta-analysis

関連

ブログ目次

☆★☆★☆

パーソナルトレーナー 井上大輔外科代謝栄養学会/臨床栄養代謝学会/感染症学会

パーソナルジムIGF 日本橋駅徒歩1分

パーソナルトレーニングをご希望の方→カウンセリングはコチラ

IGFは日本橋で創業し6年の完全個室予約制のパーソナルジムです

お身体、運動、食事のお悩み、お気軽にご相談ください。

パーソナルジムIGF TOP